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しゃっくりを止める


しゃっくりとは?


しゃっくりの出る仕組み

しゃっくりとは、別名「横隔膜けいれん」と呼び、その名のとおり横隔膜のけいれんによって起こる症状です。横隔膜とは胸の空間(胸腔・きょうくう)とおなかの空間(腹腔・ふくくう)を隔てる筋肉のことです。横隔膜が不随意にけいれんすると、胸腔内圧が低下し、空気が急速に吸い込まれてます。同時に声門がすばやく閉じるので、吸気の流れが妨げられ、そのときに出る音がしゃっくりです。声門とは、吸気時に声帯が弛緩して緩むことでできるすきまのことで、空気の通り道になります。

しゃっくりが出るまでの流れ

長引く場合は病院に

しゃっくりは通常なら数分間続いた後に止まるものですが、長期間続いたり、頻繁に出る場合には、何らかの器質的疾患が原因となってるケースも考えられます。こうした際には一度病院で見てもらうといいでしょう。

しゃっくりは横隔膜けいれんという呼び名以外にも「吃逆(きつぎゃく)」などとも呼ばれます。また48時間以上続くしゃっくりは「持続性吃逆(慢性しゃっくり)」、さらに1か月以上続くものは「難治性しゃっくり」とよばれます。

横隔膜の図

何科を受診すればよい?

まずはしゃっくりの原因が何かを特定するためにも、大学病院など精密機器のある病院の内科もしくは総合診療科を受信するといいでしょう。


横隔膜けいれんについて


しゃっくりは横隔膜から中枢(脳幹・延髄)に至るまでの神経経路に異常が生じたときに起こるけいれん症状です。まず横隔膜から脳に向かう神経経路を求心路といい、求心路には横隔神経・迷走神経・交感神経幹などがあります。脳から横隔膜へと向かう神経経路を遠心路といい、遠心路には横隔神経・舌咽神経などがあります。この一連の流れのうちどれかひとつにでも異常な刺激がおきると、横隔膜けいれんが発生すると考えられています。横隔膜けいれんは、上記の流れの中の神経への異常刺激で起こるものと、横隔膜自体への直接の刺激で起こるものとがあり、以下のように分類できます。

横隔膜と中枢間の神経経路

中枢性しゃっくり

中枢神経が刺激されて起こる場合(中枢神経疾患アルコール中毒、脳腫瘍、脳卒中など)。中枢神経とは脳やせき髄などで、神経は大きく中枢神経と末梢神経に分類されます。

末梢性しゃっくり

迷走、横隔神経が刺激されて起こる場合(肺炎、気管支喘息、胸膜炎など)。迷走神経は脳神経の一つで延髄から伸び、体内で複数枝分かれしてお腹にまで達する神経です。咽頭の感覚や嚥下、発声、内臓の機能などを調節しています。

横隔膜の直接刺激によるしゃっくり

・横隔膜が刺激されて起こる場合(腹部の疾患、手術など)
・消化管が刺激されて起こる場合(過度の飲食、急な食事などで横隔膜に近い位置にある臓器(主に胃など)が拡張し、横隔膜を刺激する場合など。)

原因がはっきりしない

普段のしゃっくりでは、原因のはっきりしない横隔膜けいれんによるものが多いそうです。


しゃっくりを止めるには


通常のしゃっくりへの対処法

ここまではしゃっくりって何?、しゃっくりの原因は?についてみてきましたが、それでは次にしゃっくりの対処法についてみていきます。ただ上記でも述べましたが、しゃっくりの原因には肺炎や脳腫瘍、腹部の疾患など重篤な症状が原因となっている場合もありますので、長く続く時は一度病院で原因を確認してみてください。ここでは数分間程度の通常のしゃっくりへの対処法を述べたいと思います。

しゃっくりの対処法の分類

いきなり釘を刺すようですが、しゃっくりを止める確実な方法は今のところありません。ただし効果的だといわれている方法ならいくつかあります。それらを大きく分類すると呼吸を通してしゃっくりを止める方法、問いかけ、驚きでしゃっくりを止める方法、水や食べ物でしゃっくりを止める方法、指圧によりしゃっくりを止める方法があります。それぞれ詳しく紹介していきます。


呼吸を通してしゃっくりを止める


息を止める

息を止めることで横隔膜周辺の筋肉も収縮し、横隔膜のけいれんを抑えるといったものではないでしょうか。

胸に手を当てる

体の外側から横隔膜のけいれんをゆるやかにしようというものではないでしょうか。

ビニール袋に口を当てて息を吸う

紙袋かビニール袋を口に当てゆっくりと2〜3分ほど呼吸をします。吐いた息(二酸化炭素)を吸うのがいいらしいのですが、なぜいいのかはよくわかりません。


問いかけ、驚きでしゃっくりを止める


びっくりさせる

びっくりするとその刺激で横隔膜のけいれんもおさまるといったものではないでしょうか。

豆腐の原料は何?

この質問をするとしゃっくりが収まるそうです。答えは大豆ですが、大豆と発音させることもいいそうです。詳しいことはわかりません。とにかく突然「へ?」と虚を付かれるような質問をすることが重要なようです。似たようなものに、「ナスの色は何色?」「菜の花の色は何色」「きゅうりの花は何色」などがあります。ちなみにナスは紫で菜の花ときゅうりの花の色は黄色です。

虚をつく質問でしゃっくりを止める


水や食べ物でしゃっくりを止める


コップ一杯分の水を飲む

消化管を通して内側から横隔膜に刺激を与えるという効果があるのではと考えられますが、実際のところはよくわかりません。しかしながらこれで効いたという声もよく聞かれます。やり方はタプタプに水が入ったコップを持ち、前かがみになって、水を半量飲みます。通常はコップの手前に口をつけて飲みますが、手前ではなく反対側に口をつけて飲んだ方が効きやすいといった声もあります。咽頭の感覚や嚥下は迷走神経の支配領域でもあるので迷走神経を刺激することでしゃっくりを抑える効果が期待できるのかもしれません。

ご飯を丸呑みする

これも消化管を通して内側から横隔膜を刺激するといった類の方法でしょう。

スプーン一杯分の砂糖を食べる

一杯分の砂糖をのどの奥のほうに直接放り込み、そのまま飲み込むというやり方です。舌のうえでよく溶かしてから飲み込む方法と二通りあるようですが、どちらがいいかはよくわかりません。ただ効果はあるみたいです。砂糖よりもグラニュー糖のほうが効き目があるといった声も聞かれます。舌の上に砂糖をのせ、2〜3分ほど上あごとゆっくりとすり合わせるといった方法も知られています。これは舌咽神経を経て横隔神経が刺激されることによりしゃっくりに効果があると考えられているようです。

しゃっくりでコップ一杯分の水を飲む

柿のへたの煎じ薬を飲む

これは古くから知られる民間療法らしく、漢方薬の材料としても利用されています。またしゃっくり以外にもげっぷや吐き気などにも利用されてきました。飲み方はまず5〜10g(へた10個ほど)に水0.3リットル加えて煎じ、約半分になるまで煮詰めます。できた煮汁を服用します。そのままだと飲みにくいそうなのでひねしょうがを少量(柿のへた10個なら1片ほど)煮る前に一緒に加えたりもします。漢方薬では柿蒂湯(していとう)というようです。


指圧でしゃっくりを止める


両耳の奥を指で押さえる

耳の奥にはしゃっくりの原因の一つと考えられている迷走神経があります。両方の耳の穴に人差し指を入れ30秒から1分ほど抑え続けていると、迷走神経が刺激されしゃっくりを抑える効果があると考えられているようです。

眉毛の真ん中を指圧

左右それぞれの眉毛の真ん中部分の下にある骨のところを親指で強く押し、その時息を吸ってとめるという方法もあります。なぜしゃっくりにいいのかはわかりませんが、こういった方法もあるようです。



まとめ


しゃっくりもその原因は脳や延髄、脊髄などの中枢神経の刺激によるものなのか、迷走神経や横隔神経などの末梢神経の刺激によるものなのか、それとも直接横隔膜を刺激することによっておこるものなのか原因は様々で、またはっきりと解明されているものでもないようです。

むしろ原因がはっきりしない場合の方が多くそれでも通常のしゃっくりであれはしばらくすれば自然と治まるものです。すぐにしゃっくりを止めたい場合は、上記で示した各種対策を試してみてはいかがでしょうか。もし長引くしゃっくりであるなら、大きな病気が原因の場合も考えられますので、まずは病院に行くことをお勧めします。



※ 参考文献
医者以前の健康の常識
おばあちゃんの知恵袋決定版 生活のコツ700
昔ながらの暮らしの知恵
食べて治す医学大事典
からだのしくみ・はたらきがわかる事典





最終更新日 2017/04/27
公開日 2004/04/01
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