にんじんもしっかりと保存方法を実践すれば、鮮度を維持したまま保存できますが、今回あえて何もせずに保存した場合、どうなるかを検証してみました。
それでは実際に検証してみることにします。にんじんを新聞紙で包んだり、ラップに入れたりはせず、このまま冷蔵庫の野菜室で保存します。
このように初日の状態ではハリとツヤがあり、表面に色ムラもなく、全体的に鮮やかなオレンジ色です
こちらは3日目ですが、少し表面にハリがなくなってきています。
5日目ですが、さらにハリがなくなってきて、しなっとしてきています。また所々茶色っぽく変色して効いている部分も見られます。
ちなみに茶色っぽく変色してきているのは、人参に含まれる色素成分のポリフェノールの影響で、食べても特には問題ないそうです。ポリフェノールは体を酸化から守る抗酸化物質の一つです。
1週間目ですが、さらに表面にハリがなくなり、全体的にしなびてきています。また黒っぽく変色してきている範囲も増えてきています。
初日から1週間目までの変化を並べるとこんな感じです。徐々にハリがなくなってきてしなびていく様子や、ところどころ変色している範囲が広がっていく様子がよくわかるかと思います。
ちなみにこちらはそのまま野菜室で保存して、1週間たったにんじんをカットしたものです。断面はこのように奇麗でみずみずしい状態でした。
徐々にしなびていったにんじんですが、見た目の変化だけでなく重さの方はどうなっているのでしょうか。まずは初日です。重さは199.2gです。
これが3日目では173.4gで初日からは13.0%減に、5日目では154.1gで22.4%減に、1週間目では137.0gで31.3%減になっています。
日を追うごとに一定のペースで減少していっているのがわかるかと思います。やはり何もせずに野菜室で保存すると、乾燥がどんどん進んでしまうようです。
比較としてしっかり保存方法を実施して保存した場合はどうなるのかも見ていきます。まずはにんじんを新聞紙で包みます。これをポリ袋に入れ、口を軽くしめます。これで冷蔵庫の野菜室で保存します。
まずは1日目です。ハリとツヤがあり、色も鮮やかなオレンジ色で色ムラもありません。
こちらは1週間目です。1週間たってもハリつやがあり、黒っぽく変色している部分も見られません。
並べるとこんな感じです。並べてもほとんど変化がないのがわかるかと思います。
こちらは1日目です。重さは178.2gです。
こちらは1週間目です。重さは172.9gで、初日の178.2gからは3.0%減少で済んでいます。そのまま保存した場合の31.3%減と比べると、減少幅はかなり少ないです。
最後にそのまま野菜室で保存したにんじんと、新聞紙とポリ袋に入れて野菜室で保存したにんじんの1週間目の変化をそれぞれ並べて比較してみることにします。
左はそのまま保存した1週間目のにんじんで、右は新聞紙とポリ袋に入れて保存した1週間目のにんじんです。並べるとハリつやや、しなびれ具合、色の変色具合が全然違うのがよくわかるかと思います。
ちなみに今回の検証については以下の動画でも詳しく取り上げているので、併せて参考にしてみてください。
今回はにんじんを何もせずにそのまま保存したら、どうなるかを検証してみました。結果はやはり何もしないと乾燥が大きく進み、表面がだいぶしなびれてしまいました。
さらに乾燥だけでなく、ところどころ茶色っぽく変色している部分も見られました。一方新聞紙とポリ袋に入れて保存した方は、特にハリつやに変化はなく、変色も見られませんでした。
なのでにんじんを保存する場合はしっかりと乾燥対策をしてから保存するようにしましょう。