HOME > 食品を上手に冷凍保存・解凍する方法 > オクラの冷凍保存、生、茹でのどれが正解なのかを検証してみたら驚きの結果に!
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オクラは冷凍保存しておくことで、鮮度を維持したまま長期保存が可能です。ただ冷凍保存は生のまま冷凍保存するのか、茹でてから冷凍保存するのか、どちらがいいのかよくわからない方も多いかと思います。
そこで今回は実際にそれぞれの方法で保存してみて、どう違うのかを検証してみることにします。
それではオクラの冷凍保存の仕方を解説します。ちなみにオクラは冷凍保存しておけば1か月は保存が可能です。まずはオクラの固い部分であるへたとガクを包丁で切り取ります。
次にまな板の上に置いて塩を振ってから板ずりをします。こうすることで表面の産毛が取れ、舌触りがよくなるとともに、塩により下味も付きます。
生で保存する場合はさっと水洗いしてからキッチンペーパーで水けをふき取り、冷凍用保存袋に入れます。これを冷凍保存します。冷凍は1か月ほど可能です。今回はこのまま3週間冷凍保存します。
もう一つはオクラを茹でてから冷凍保存します。生の場合と同じように塩を振って板ずりします。こちらは板ずりした後は洗いません。
次に鍋に水を入れて沸騰させ、沸騰したお湯に板ずりしたオクラを加えて1分ほど茹でます。さっと冷水にさらし、冷めるまでまちます。
並べるとこんな感じです。左が生のオクラで、右は茹でたオクラです。茹でると少ししんなりしています。
冷めたらキッチンペーパーで水けをふき取り、冷凍用保存袋に入れます。このまま2週間保存します。
それでは冷凍したオクラを実際に解凍してみることにします。解凍は流水解凍で行います。解凍方法には他にも自然解凍、氷水解凍などもありますが、流水解凍が一番効率が良かったので、今回こちらを採用します。
ちなみにオクラの解凍方法については冷凍したオクラの解凍方法、自然解凍、流水解凍、氷水解凍のどれがいいのか検証してみたでも詳しく解説しているので、併せて参考にしてみてください。
まずはこちらが冷凍した生のオクラです。
これをこのように袋に入れます。このときストローなどで中の空気をしっかり抜くと、隙間がなくなり流水による解凍も早くなります。
コツはこのようにキュッと手でビニールを締めながらストローで中の空気を吸引します。しっかりと空気が抜けるように2、3回吸引を繰り返します。
あとは空気が漏れないように抑えながら、ポリ袋をねじり、このまましめます。
これでこのように密封に近い状態になります。
次に容器に水を入れポリ袋に入れた冷凍した生のオクラを浸けます。少しずつ水をたらしながら15分ほど置いておけば解凍できます。解凍は触ってみて柔らかくなってるかどうかで判断します。
解凍するとこのようになります。色見は当初に比べると鮮やかさがなくなり、だいぶ暗くなってきています。食べた感想は少し筋張った感じがありました。また味はやや青臭さがあって、あまりおいしくはありませんでした。
並べるとこんな感じです。左は生のオクラで、真ん中は冷凍した生のオクラ、右は冷凍して流水解凍した生のオクラです。生のまま冷凍して解凍するとだいぶ色実があせて、暗くなっているのがわかるかと思います。
つぎは冷凍した茹でたオクラを流水解凍します。こちらは冷凍した茹でたオクラです。
これををポリ袋に入れ、容器に入れて上から水を垂らし続けます。こちらも15分ほどで解凍できます。
こちらが流水解凍した茹でたオクラです。食べた感想は筋張った感じはなく、適度に柔らかかったです。また味も青臭さはなく、オクラ本来の味がしておいしかったです。色見もこちらは鮮やかさをキープしています。
並べるとこんな感じです。左は冷凍する前の茹でたオクラで、真ん中は冷凍した茹でたオクラ、右は冷凍して解凍した茹でたオクラです。こちらは冷凍する前とあまり違いがないのがわかるかと思います。
2つのやり方で冷凍したオクラを流水解凍してみました。並べてみるとこんな感じです。左が流水解凍した生のオクラで、右は流水解凍した茹でたオクラです。
食べ比べてみた結果、食感は茹でたものの方が柔らかくて食べやすく、また味も茹でたものの方が青臭さがなくておいしかったです。味や食感の違いをまとめるとこんな感じです。
色見も鮮やかで味や食感もいいので、流水解凍して使う場合は茹でてから冷凍する方法をおすすめです。
今度は冷凍したオクラを冷凍のまま加熱解凍します。まずは冷凍した生のオクラです。加熱したフライパンで冷凍した生のオクラを入れて炒めます。焦げないように中火で炒めました。
こちらがフライパンで加熱解凍した生のオクラです。色見は流水解凍したものよりもやや鮮やかさが戻っています。食感は筋張った感じは少し減りましたが、それでもまだ大分あります。
味に関しても青臭さは少しは減りましたが、こちらもまだ大分残っています。
並べてみるとこんな感じです。左は生のオクラで、真ん中は流水解凍した生のオクラ、右は加熱解凍した生のオクラです。加熱解凍したものは、流水解凍したものよりも大分色味がいいのがわかるかと思います。
次は冷凍した茹でたオクラを加熱解凍します。生のオクラと同様フライパンに入れ、中火で炒めます。
こちらが炒めた茹でたオクラです。こちらは色味はだいぶ鮮やかで見栄えがいいです。食感は特に筋張っていることもなく適度に柔らかいです。味も青臭さはなくおいしいです。
並べてみるとこんな感じです。左は茹でたオクラで、真ん中は流水解凍した茹でたオクラ、右は加熱解凍した茹でたオクラです。こちらはどれも色味自体はそれほど差はありません。
2つのやり方で冷凍したオクラを加熱解凍してみました。並べてみるとこんな感じです。左が加熱解凍した生のオクラで、右は加熱解凍した茹でたオクラです。色見に関してはこちらも茹でたものの方が鮮やかで見た目がいいです。
食感も茹でたものの方が筋張った感じがなく、味も茹でたものの方が青臭さがなくておいしかったです。なので加熱解凍する場合でも茹でてから冷凍保存する方をおすすめします。
ちなみに今回の検証については以下の動画でも詳しく取り上げているので、併せて参考にしてみてください。
それでは解凍したオクラを使ったレシピをいくつか紹介します。まず紹介するのがオクラのごま和えです。使う材料は以下の通りです。
オクラを流水解凍したら、食べやすい大きさにカットします。
ボウルにすりごま、砂糖、しょうゆを加え、よく混ぜ合わせます。
ここにカットしたを加え、よく和えたら出来上がりです。
こちらは冷凍した茹でたオクラを使って作ったオクラのごま和えです。
一方こちらは茹でてから冷凍せずにそのままのオクラを使って、作ったオクラのごま和えです。
並べるとこんな感じです。左は冷凍した茹でたオクラを使って作ったごま和えで、右は冷凍せずにそのまま茹でたオクラを使って作ったごま和えです。見た目にはそんなに違いは見られません。
肝心の味ですが、食感に関しては冷凍した茹でたオクラの方がやや柔らかく、冷凍せずにそのままの茹でたオクラの方が実がしまっていてシャキッとした食感がありました。
ただこれはどちらがいいというのではなく、どちらもそれぞれおいしかったです。
味に関してはオクラの味がどちらもしっかりありました。茹でて解凍した方は、実が少し柔らかくなっている分、すりごまなどの味が実の方によくしみていました。ただこちらに関しても冷凍したものと冷凍してないものどちらもそれぞれおいしかったです。
味や食感に差は出ましたが、どちらも特徴が少し違うというだけでそれぞれおいしかったです。なので冷凍したオクラでも十分おいしいごま和えを作ることができます。
次はオクラの塩昆布和えです。使う材料は以下の通りです。
オクラを流水解凍したら、食べやすい大きさにカットします。
ボウルにカットしたオクラと塩昆布、めんつゆを入れ、よく混ぜ合わせたら出来上がりです。
こちらは冷凍した茹でたオクラを使って作ったオクラの塩昆布和えです。
一方こちらは茹でてから冷凍せずにそのままのオクラを使って、作ったオクラの塩昆布和えです。
並べるとこんな感じです。左は冷凍した茹でたオクラを使って作った塩昆布和えで、右は冷凍せずにそのまま茹でたオクラを使って作った塩昆布和えです。見た目には解凍したものを使ったほうが少ししなっとしています。
肝心の味ですが、食感に関しては冷凍した茹でたオクラの方がやや柔らかく、冷凍せずにそのままの茹でたオクラの方が実がしまっていてシャキッとした食感がありました。
味に関してはどちらも変わりませんでした。
食感の方は冷凍して解凍したものよりも、そのまま茹でてから使ったものの方がシャキッとした感じがしっかりありました。ただ冷凍して解凍したものもしなっとはしていますが、味もしっかりとしていて十分おいしかったです。
今回はオクラを冷凍するなら生のまま、茹でた後のどちらがいいのかを検証してみました。流水解凍してあえ物などに使う場合は、茹でてから冷凍することをおすすめします。
加熱調理で冷凍のまま直接使う場合も、やはり茹でてから冷凍することをおすすめします。オクラの場合、生のまま冷凍するとどうしても筋張った感じが出てしまいます。また青臭さも出るので、オクラを冷凍保存するならやはり茹でてから冷凍するようにしましょう。