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和室の席次(上座、下座)は床の間と出入り口の位置をみて判断


はじめに


和室の部屋に通されたときに、どの位置が上座(かみざ)か下座(しもざ)、席次(せきじ)についてよくわからないという方や、相手を招く場合でもどの席を勧めればいいのかわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこでまずは席次、上座、下座とはいったいどのようなものかについて取り上げ、和室の様々なケースで席次はどのようになるのかを図を交えて詳しく見ていくことにします。



上座や下座、席次とは?


上座・下座・席次とは何か?

席次とは座席の順序のことで、最もいい席が上座で、もっとも下の席が下座となります。上座は目上の人やご年配、来客用の席で、下座は地位が下の人や接客側の席となります。以下の図ではいい席順に1、2、3と番号をつけて表します。

上座下座
地位目上目下
年齢ご年輩
来客・接客来客側接客側


最も休まりくつろげる場が上座

上座はどのような基準で決められるのかというと、それはその席が最も休まり、くつろげる場であるかどうかです。せわしない場所や落ち着けない場所は上座とは言えません。では和室において具体的にどの位置が上座になるのかを、以下で詳しく見ていくことにします。



和室の上座・下座、席次を解説


床の間から一番近い場所が上座

和室の場合上座を決める一番の要因は床の間の位置です。床の間とは礼拝の場所のことで、よく掛け軸などがかけられていたり、骨とう品などが飾られています。その隣の棚や小棚などがしつらえられているスペースが床脇棚になります。

床の間と床脇棚


床の間から最も一番近い位置が上座となります。例えば下の画像のように床の間と平行に机が並んでいる場合は、席次の順番は次のようになります。床の間に最も近い場所が1番で、その隣が2番、1番と向かい合う側が3番で、その隣が4番です。

和室の上座・下座


机が床の間に対して垂直に並ぶ場合の席次は、下の画像のように床の間に一番近い場所が1番で、向かい合う席が2番となります。1番の隣が3番でその対面が4番となります。


和室の上座・下座でテーブルは床の間に垂直に配置


床の間が壁の中央に位置する場合は下の画像のような席次となります。

和室の上座・下座で床の間が壁の中央の配置に


床の間がない場合の席次は?

和室に床の間がない場合は、出入り口から最も離れた場所が上座となります。出入り口から近い場所は人の出入りがあるため、落ち着かないからです。

和室の上座・下座で床の間がない場合



上座・下座、席次を決めるその他の要因


綺麗な景色が見える位置を上座に

基本的には和室の場合は床の間と出入り口の位置で席次が決まります。ですがその他の要因によって位置が変わることもあります。一つは綺麗な景色が見える位置です。

窓から整ったお庭や絶景などが見える場合、来客にその景色を楽しんでもらいたいという配慮から、綺麗に見える位置を上座として勧める場合もあります。

例えば下の図だと本来は床の間に近い3番の席が上座になりますが、きれいに景色が見えることから1番が上座になります。

景色が綺麗な場合の和室の上座・下座


日差しや冷暖房の風も要因に

他にも日差しが強すぎる位置や冷暖房の強い風が直接当たるなどが原因で、席次を変えることもあります。相手が快適に過ごせる位置が上座になるため、こうした要因で決めることもあるのです。


その他の要因を説明したうえで勧める

景色やクーラーの風、強い日差しなど、その他の要因を考慮して席次を決める場合は、きちんとその内容を説明したうえで席をすすめるようにしましょう。例えば景色の見える位置を理由に席次を決める場合は「こちらの席からの眺めは絶景ですので、よろしければこちらにお座りください」などと説明しておくといいです。

もし説明せずに景色を理由に席を勧め、その席が出入り口や床の間の位置から見て下座だった場合、相手が下座に勧められたと勘違いしてしまう恐れがあるからです。こちらの配慮も相手に伝わらなければ意味がないのです。



目上の方から上座に勧められた場合


目上の方から上座を勧められた場合は、辞退して下座の位置を申し出るべきなのでしょうか。いえいえ勧められた通り、上座の位置に座るといいです。下座の位置は出入り口から近いため、先に座られると出入りの邪魔になることもあります。

出入りの際に前を通ることになり、その都度「すいません」といちいち声をかける必要もあり、かえって気を使わせてしまいます。よほど格式の高い椅子に勧められた場合でもなければ、勧められた通りの位置に座るといいです。



まとめ


今回は和室の上座・下座、席次について詳しく見ていきました。和室の場合は洋室とは違い床の間がある場合があるので、床の間があればそこに一番近い席が上座になります。また出入り口から離れた席も、上位の席となります。

基本的には上の原則に従いますが、きれいな景色が見える位置や強い日差しの当たらない場所、冷暖房の風が直接当たらない場所など、快適に過ごせることを基準に席次を決めることもあります。相手からの説明もあると思いますが、その場合は勧められた席に座るようにしましょう。

和室以外の洋室や会議室、自動車や新幹線、ヒコーキやエレベーターの席次についてはお部屋の上座・下座とは、席次の順番を図で解説で詳しく解説しています。





※ 参考文献
決定版冠婚葬祭マナー事典
すべてがわかる冠婚葬祭マナー大事典
大人のマナー便利帳
社会人のためのマナーとルール


公開日 2019/08/16
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この記事を書いた人

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生活知恵袋の管理人で管理人の名前も生活知恵袋といいます。料理雑学研究家です。2002年より当サイトを運営。野菜を中心に食品に関する見分け方や保存方法などを、実際の検証とともに解説した記事を多数執筆。光熱費や水道代の節約、衣服や住まい、掃除に関する豆知識も紹介。

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