キャベツの冷凍保存と解凍方法、レンジや自然解凍の仕方
キャベツの保存方法
キャベツは高地で栽培される野菜なので低温での保存には強いのですが、高温での保存には適していません。基本は冷蔵庫で保存しますが、冷凍庫で長期保存することも可能です。そこでここではキャベツの冷凍保存の仕方について詳しく解説します。さらに冷凍保存したキャベツの解凍の仕方や料理での利用法についても取り上げます。
キャベツの冷凍保存の基本
キャベツは生のままでも塩もみや茹でたりしてからでも冷凍保存が可能です。千切りやざく切りにして生のまま冷凍したり、ざく切りにして塩もみしてから冷凍したり、ざく切りもしくは1枚の葉をかるく湯通ししてから冷凍保存ができます。それぞれの手順について以下で詳しく見ていきます。
キャベツを千切りにして冷凍保存
まずはキャベツを千切りにして水につけて水分を含ませからとりだし、水けをしっかりと切ります。

次に冷凍用保存袋に平らになるように入れて、空気を抜きながらジッパーをしめます。あとは金属トレイにのせて冷凍庫で保存します。
- 使う道具 - 冷凍用保存袋、金属トレイ
- 保存方法 - 千切りにして水につけたあと冷凍用保存袋に入れて保存
- 保存期間 - 1ヵ月
冷凍したキャベツの千切りの解凍方法
キャベツを冷凍保存すると下の画像のようになります。これが冷凍した千切りのキャベツです。食べる際は解凍が必要です。

キャベツの千切りはシャキシャキとした食感を残したいものです。そこで解凍する場合は冷蔵庫に移して低温でじっくりと自然解凍するといいです。低温で解凍すると水分の流出も少なく、味や食感が落ちるのも少なくて済みます。キャベツは薄いので解凍も冷蔵庫で3〜4時間あれば可能です。以下の画像は冷蔵庫で解凍したキャベツの千切りです。

時間がない時は電子レンジの生解凍キーで解凍してもいいです。電子レンジだとどうしても短時間での解凍なので水分が出やすく仕上がりもしなっとしてしまいます。
塩もみしたざく切りキャベツの冷凍保存
まずはキャベツをざく切りにしてボールに入れ、塩をまぶします。塩はキャベツの2%ほどの分量で、キャベツ200gなら塩は4gです。30分から1時間ほど待つと水分が出てしんなりしてくるので、よく絞ってから冷凍用保存袋に平らになるように入れていきます。

次にキャベツを入れた冷凍用保存袋を金属トレイの上にのせて、冷凍庫で冷凍保存します。
- 使う道具 - 冷凍用保存袋、金属トレイ
- 保存方法 - ざく切りにして塩を振り、水けを絞ってから冷凍用保存袋に入れて保存
- 保存期間 - 1ヵ月
冷凍した塩もみキャベツの解凍方法
冷蔵庫で自然解凍
塩もみしてキャベツを冷凍すると下の画像のようになります。自然解凍してそのまま食べても塩気が効いていておいしいです。

塩もみして冷凍したキャベツの自然解凍は冷蔵庫で7〜8時間ほどかけて行うといいです。低温で時間をかけた方が食感も味も落ちにくいです。下の画像が冷蔵庫で自然解凍したざく切りのキャベツです。常温よりも低温の方が水分の流出は少なくて済みます。
料理に直接加える
塩もみして冷凍したキャベツをスープや炒め物などに使う場合は、解凍する手間を省いてそのまま加えてもいいです。試しに炒め物で直接冷凍保存したざく切りキャベツを使ってみましょう。まずはフライパンに冷凍キャベツをいれます。

火にかけてフライパンを熱するとキャベツはしんなりしてきます。このように直接加えることもできるので料理に合わせて解凍方法を選ぶといいです。
キャベツの葉を冷凍保存
キャベツの葉を一枚ずつはがして冷凍保存してもいいです。まず鍋に水を入れ、水1リットルに対して小さじ1ほどの塩を加えます。鍋を沸騰させたらキャベツさっと浸して、しんなりしたら取り出します。

ざるに上げて、冷まして水けをきります。

一枚ずつラップで包みます。

これをまとめて冷凍用保存袋に入れ、金属トレーの上にのせて冷凍庫で冷凍させます。
- 使う道具 - 冷凍用保存袋、金属トレイ
- 保存方法 - 1枚ずつ熱湯に通し、冷まして水けをきってからラップ氏、冷凍用保存袋に入れて保存
- 保存期間 - 1ヵ月
冷凍したキャベツの葉の解凍方法
キャベツの葉を冷凍すると下の画像のようになります。

冷凍したキャベツの葉は解凍してロールキャベツなどに利用するといいです。解凍は前日に冷蔵庫に移して自然解凍するか、時間がなければ電子レンジの生解凍でもいいです。時間をかけてゆっくりと解凍した方がキャベツの味や食感の落ちは少なくて済みます。解凍したキャベツの葉はざく切りにして炒め物やスープなどに利用してもいいです。下の画像は冷蔵庫で自然解凍した冷凍したキャベツの葉です。
キャベツの冷凍保存のコツ
冷凍保存の前に水けをふき取る
キャベツを冷凍保存する場合は、表面の水気をキッチンペーパーなどで拭きとってから冷凍保存しましょう。水気が残っていると凍ったときに霜がつきやすく、霜があると解凍時に味が落ちやすくなります。また食品同士もくっつきやすいので使う時にも不便です。
金属トレイにのせて保存

冷凍保存では時間をかけずに急速に冷凍させた方が食材の傷みも少なくて済みます。そこで冷凍保存する際は食材を熱伝導率の高い金属トレイの上にのせて保存することで、素早く冷気が食材に伝わり、通常よりも早く冷凍させることができます。
空気はしっかりと抜く
キャベツを冷凍保存する際は、冷凍用保存袋の空気をしっかりと抜くことが大切です。空気は熱伝導率が低いので、空気が残っているとその分冷気が伝わるのが遅くなり、冷凍にかかる時間も長くなってしまいます。
薄く平らにして保存する
食品の冷凍で大事なのはいかに早く冷凍するかですが、そのためにも保存する際は食材をなるべく薄く平らにして保存しましょう。こうすると素早く均一に冷凍することができます。また解凍時の時間も短縮することができます。
保存袋に保存日の記入を
冷凍保存は長期保存できるのでついつい使うのを忘れがちです。長期保存ができるとはいえ限度はあるので、後になっていつ保存したのかわからなくなると、まだ食べれるのかどうかの判断もしづらくなります。冷凍保存する際は冷凍用保存袋には保存した日付と中身を記載しておきましょう。

ちなみに冷凍用保存袋といえばジップロックが有名ですが、こちらはあらかじめ保存袋の表面に日付や保存する食材名を記入する欄がプリントされています。ジップロックはS、M、Lとサイズがあり、スーパーやドラッグストアなどでも売っていますが、ネットでまとめて購入することもできます。
キャベツを作り置きにして保存
キャベツとさつま揚げの煮びたしにして保存
あらかじめキャベツのおかずを作っておき、冷蔵、冷凍保存しておくと、次からの料理で簡単に電子レンジで加熱するだけで簡単に料理に一品を加えることができ便利です。
まずはキャベツとさつま揚げの煮びたしについて紹介します。保存は冷蔵庫で3〜4日、冷凍庫で2週間ほど可能です。
まずはキャベツをざく切りにし、さつま揚げは熱湯をふりかけてから水を切った後、1cm幅に切ります。

つぎに鍋に調味料を加え強火で加熱します。煮立ったらキャベツとさつま揚げを加えて蓋をします。再び煮立ったら弱火にして7〜8分ほど煮込んで出来上がりです。
レシピ(4人分)
- キャベツ … 1/4個(250g)
- さつまあげ … 2枚
- 調味料
- だし汁 … 1と1/2カップ
- しょうゆ … 小さじ2
- みりん … 小さじ2
- 塩 … 小さじ1/5
キャベツのソース炒め
次にキャベツのソース炒めについて紹介します。作り方はまずはキャベツをざく切りにします。次にフライパンにサラダ油を引いて強火で熱し、キャベツを加えて炒めます。キャベツがしんなりしてきたら調味料を加えて混ぜ合わせます。最後にかつお節をかけて混ぜて出来上がりです。
レシピ(4人分)
- キャベツ … 1/4個(250g)
- かつお節 … 1/2パック
- サラダ油 … 大さじ1と1/2
- 調味料
- ウスターソース … 大さじ2
- 塩・こしょう … 少々
冷凍は冷凍用保存袋で
キャベツの作りおきを保存する場合、冷蔵庫なら容器などに入れて保存してもいいです。冷凍する場合は容器ではなく冷凍用保存袋のほうがいいです。こちらなら空気を抜きやすいので密閉しやすく、また平らにして入れれば冷却も早くて済みます。
作り置きにしたキャベツの解凍方法
作り置きにしたキャベツのおかずは自然解凍だと水っぽくなるので、電子レンジで解凍するといいです。この時一気に加熱までしてしまうと保存袋が耐えきれない場合もあるので、まずは解凍キーで解凍だけにしましょう。解凍したら耐熱容器に移してレンジで加熱して温めるといいです。
冷凍庫の保存温度は?
冷蔵庫の保存温度は0度から5度ですが、冷凍庫は食品をしっかりと凍らせるためにマイナス18度ほどに設定されています。製品によってはより早く冷凍させるためにマイナス30度に設定されているものもあります。
キャベツの冷凍保存以外の保存方法
冷蔵庫で保存
キャベツは冷蔵庫での保存も可能です。この場合乾燥しないように新聞紙で包んでポリ袋に入れ、軽く口を閉めて保存します。芯の部分をカットしてそこに湿らせたキッチンペーパーを詰めて保存してもいいです。通常一週間ほど保存が可能ですが、キッチンペーパーを詰めれば2週間ほど保存できます。
塩をふって冷蔵保存
キャベツをざく切りにして塩をキャベツの重量に対して2%分ふり、しんなりしてきたら軽くもんでから密閉できる保存袋に入れて、冷蔵庫で保存します。これで1週間は保存ができます。キャベツの保存方法全般については
キャベツの保存方法と保存期間、長持ちのコツで解説しています。
また下の動画でもキャベツの見分け方・選び方を解説しているので合わせて参考にしてみてください。
ちなみに以下の動画では実際に芯をくりぬいて濡らしたキッチンペーパーを詰め、新聞紙で包んでポリ袋に入れて保存する方法の効果を検証しています。併せて参考にしてみてください。
おいしいキャベツの見分け方
キャベツは冷凍保存することで長期保存も可能ですが、鮮度を保ちたいならまずは購入段階でいいものを選ぶことも大事です。そこでキャベツの選び方・見分け方についても解説します。きゃべつは葉の色が緑が濃くてみずみずしく、つやのあるものがいいです。芯も変色してなくて、みずみずしく白いものを選びます。
持ってみて重量感のあるものが良品です。カット済みの物は芯の高さが3分の2以内のものを選びます。それ以上のものは成長のし過ぎで味も鮮度も落ちます。詳しくは
おいしいキャベツの見分け方・選び方で解説しています。

また下の動画でもキャベツの見分け方・選び方を解説しているので合わせて参考にしてみてください。
※参考書籍
もっとからだにおいしい野菜の便利帳
からだにおいしい 野菜の便利帳
プロが教える食材の裏ワザ
食材完全使いこなし事典
料理の裏ワザ便利帳
野菜の基礎知識
調理以前の料理の常識
食材図典生鮮食材篇
材料の下ごしらえ百科
農家が教える野菜の収穫・保存・料理
もっとおいしくながーく安心 食品の保存のテク
野菜おかず作りおきかんたん217レシピ
野菜の保存&使いきりレシピ
その他の野菜の上手な冷凍保存・解凍方法
その他の食品群の上手な冷凍保存・解凍方法