カリフラワーの保存方法と保存期間、長持ちのコツ
カリフラワーの保存方法
はじめに
カリフラワーは栄養価の高い野菜の一つですが、上手に保存することで、無駄なく最後まで使えます。そこで今回はカリフラワーの冷蔵庫での保存法、冷凍保存の仕方、解凍の仕方などを詳しく見ていきます。さらに保存しておいたカリフラワーを使ったおいしいレシピも紹介します。
カリフラワーを冷蔵庫で保存
キッチンペーパーに包んで保存
カリフラワーはそのまま保存する場合は、白いつぼみの部分をキッチンペーパーで包みます。

その上から全体にラップをします。

それをポリ袋に入れ、軽く口をしめて冷蔵庫に切り口を下にして立てて保存します。これで1週間は保存ができます。
- 使う道具 - キッチンペーパー、ラップ、ポリ袋
- 保存方法 - カリフラワーをキッチンペーパーで包み、ラップで包んでからポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で立てて保存
- 保存期間 - 1週間
茹でてから冷蔵庫で保存
カリフラワーはゆでてから冷蔵庫で保存することもできます。まずは蕾のついていない茎の部分は火が通りにくいので切り分け、厚い皮の部分を包丁で切り取り、下の画像のように板状にカットします。

つぎに塩(水1リットルに対して2%)とお酢大さじ1を加えて沸騰させた湯に、カリフラワーを切り口の部分を下にして入れます。板状にカットしたつぼみも一緒に入れます。ふたをして2分ほど茹でたら上下をひっくり返してさらに2分茹でます。ゆでたらあとは取り出します。

水にはさらさずに置いておき、冷めたら包丁で茎の部分に切れ目を入れて、手でさいて切り分けます。これを保存袋に入れ、冷蔵庫で保存すれば3日は持ちます。料理の際にゆでる手間が省けるので便利です。
- 使う道具 - 保存袋、金属トレイ
- 保存方法 - カリフラワーをまるごと茹でてから切り分け、保存袋に入れて冷蔵庫で保存
- 保存期間 - 3日
カリフラワーを冷凍庫で保存
カリフラワーを茹でてから冷凍保存
カリフラワーはゆでてから冷凍保存することも可能です。茹で方は冷蔵庫での保存の時と一緒です。
茹でてから冷めたらキッチンペーパーで水けをふき取り、カットしてから冷凍用保存袋に入れます。これを金属トレイの上にのせて冷凍庫で保存すれば1ヵ月は保存ができます。
- 使う道具 - 冷凍用保存袋、金属トレイ
- 保存方法 - カリフラワーをまるごと茹でてから切り分け、冷凍用保存袋に入れて金属トレイにのせて冷凍保存
- 保存期間 - 1ヵ月
カリフラワーさらに刻んで冷凍保存
茹でたカリフラワーを切り分けた後、さらに細かく刻んでから冷凍保存してもいいです。刻んだカリフラワーはスープの具材などに利用するといいです。

刻んだカリフラワーを平らになるように冷凍用保存袋に入れ、金属トレイの上にのせて冷凍保存します。これで1ヵ月は持ちます。
- 使う道具 - 冷凍用保存袋、金属トレイ
- 保存方法 - カリフラワーを茹でてから切り分け、さらに刻んでから冷凍用保存袋に入れて、金属トレイにのせて冷凍保存
- 保存期間 - 1ヵ月
カリフラワーの冷凍保存のコツ
ブランチングで保存性アップ
カリフラワーを冷凍保存するときは生ではなく加熱調理してから保存した方が保存性は高まります。生のままだとカリフラワーに含まれる酵素により腐敗が進んでしまいます。この酵素は低温化だとその働きも弱まるのですが、それでも徐々に腐敗は進みます。そこでカリフラワーをあらかじめ加熱処理することでこの酵素を壊し、腐敗の進行を遅らせることでより保存性を高めることができます。これをブランチングといいます。
保存袋に日付を記入
冷凍保存は長期間保存できるのでついつい使いそびれてしまうこともあります。後になっていつ保存したのかがわからなくなることもしばしば。そこで保存する際保存日と中身を保存袋に記入しておくことで、後になってもいつ保存したのかがすぐに確認できて便利です。

ちなみに冷凍用保存袋といえばジップロックが有名ですが、こちらはあらかじめ保存袋の表面に日付や保存する食材名を記入する欄がプリントされています。ジップロックはS、M、Lとサイズがあり、スーパーやドラッグストアなどでも売っていますが、ネットでまとめて購入することもできます。
薄く平らにして保存する
食品の冷凍で大事なのはいかに早く冷凍するかですが、そのためにも保存する際は食材をなるべく薄く平らにして保存しましょう。こうすると素早く均一に冷凍することができます。また解凍時の時間も短縮することができます。
金属トレイにのせて保存

食材を冷凍保存する際に大事なのは素早く冷凍することです。冷凍までに時間がかかるとそれだけ食材の品質も低下します。冷凍庫でより早く冷凍させたいなら熱伝導率の高い金属トレイの上にのせて保存するといいです。さらに上から保冷剤を乗せるとより早く冷凍させることができます。カリフラワーの冷凍保存については
カリフラワーの冷凍保存と失敗しない解凍のコツ、活用レシピも紹介でも詳しく解説しています。
カリフラワーの解凍方法
冷凍した茹でたカリフラワーの解凍方法
冷凍した茹でたカリフラワーは、サラダやあえ物に使うなら前日の夜に冷蔵庫に移して自然解凍しておくといいです。
解凍は常温よりも低温下で行った方が水分の流出も少なく、味や食感が落ちるのも抑えることができます。下の画像は冷凍した茹でたカリフラワーです。

冷蔵庫で自然解凍すると以下の画像のようになります。炒め物やスープなど加熱する料理で使う場合は冷凍のまま使ってもいいです。
冷凍した茹でて刻んだカリフラワーの解凍方法
茹でてから刻み、冷凍保存したカリフラワーは、サラダなどで使う場合は、前日に冷蔵庫で自然解凍しておくといいです。下の画像は冷凍した茹でて刻んだカリフラワーです。

自然解凍すると以下の画像のようになります。こちらもスープや炒め物など、加熱調理で使う場合は冷凍のまま使ってもいいです。
下処理して冷蔵・冷凍したカリフラワーを使ったレシピ
カリフラワーとえびの炒め物
冷凍保存したカリフラワーを使ったレシピを紹介します。まずは茹でたカリフラワーを使ったレシピです。今回紹介するのはカリフラワーとえびの炒め物です。使う材料は以下の通りです。冷凍した茹でたカリフラワーは、前日に冷蔵庫に移して自然解凍してからでも、冷凍のままでもどちらでもかまいません。
レシピ(4人前)
- カリフラワー … 1株分
- むきえび … 12尾
- サラダ油 … 大さじ2
- しょうが薄切り … 2枚
- 片栗粉 … 大さじ1/2
- 調味料A
- コンソメスープ … 1/2カップ
- 砂糖 … 小さじ1/2
- 塩 … 小さじ2/3
- 酒 … 大さじ1
まずは調味料Aをボウルにいれてよく混ぜておきます。むきえびは背ワタ(腸管)が残っている場合はえびの身の中央あたりにつまようじをさして、上にゆっくりと引き上げて取ります。背ワタがちぎれないように力加減には注意が必要です。背ワタが残っていると匂いやジャリっとした触感などが出るので取ったほうがいいです。
つぎにフライパンにサラダ油をひき加熱してから弱火にし、しょうがの薄切りを炒めて香りを油に移していきます。それから強火にしてむきエビとカリフラワーを加えて炒めます。

さらに調味料Aも加えてよく炒めます。さいごに火を止めて同量の水で溶いた片栗粉を回し入れます。再び火にかけフライパンを揺らして片栗粉を全体になじませ、とろみが出て来たら完成です。
カリフラワーとマッシュルームのサラダ
次も冷凍保存した茹でたカリフラワーを使ったレシピです。紹介するのはカリフラワーとマッシュルームのサラダです。使う材料は以下の通りです。
レシピ(4人前)
- カリフラワー … 300g
- マッシュルーム … 1パック(100g)
- クレソン … 30g
- フレンチドレッシング
- サラダ油 … 大さじ3
- 酢 … 大さじ1と1/3
- 塩 … 小さじ1
- 粉がらし … 小さじ3/5
- こしょう … 4振り分
まずは解凍したカリフラワーを5mm幅に薄切りにします。マッシュルームも縦に5mm幅にカットします。クレソンは食べやすいように7cmほどの長さに切り分けます。
ボウルにフレンチドレッシングの材料を入れて混ぜ合わせます。油は最後に少しずつたらしながら混ぜ合わせるとよく混ざり合います。

ここのカリフラワーとマッシュルーム、クレソンを加え、よく混ぜ合わせれば出来上がりです。
カリフラワーのチャウダー

次に刻んで冷凍保存したカリフラワーを使ったレシピを紹介します。紹介するのはカリフラワーのチャウダーです。使う材料は以下の通りです。なお刻んだカリフラワーは冷凍のまま使えます。
レシピ(4人前)
- ゆでたカリフラワー … 200g
- ベーコン … 2枚
- 玉ねぎ … 1/3個
- 牛乳 … 400ml
- バター … 20g
- 薄力粉 … 大さじ1
- 顆粒スープのもと … 小さじ1/2
- 塩、こしょう … 各少々
まずは玉ねぎをみじん切りに、ベーコンは5mm幅に切っておきます。鍋にバターを加えて中火にかけ、バターを溶かします。

バターが溶けて来たらたまねぎとベーコンを加えてしんなりするまで炒めます。

薄力粉をふりかけてかき混ぜたら牛乳を加えてよくまぜながら加熱します。

さらに刻んだカリフラワーも加え、顆粒スープのもと、塩、こしょうで味を調整したら、ふたをして弱めの中火で6分ほど煮込んで完成です。
カリフラワーのスペイン風オムレツ

次も冷凍した刻んだカリフラワーを使ったレシピです。紹介するのは具沢山なカリフラワーのスペイン風オムレツです。使う材料は以下の通りです。こちらもカリフラワーは冷凍でも自然解凍したものでも構いません。
レシピ(4人前)
- カリフラワー … 300g
- 玉ねぎ … 1/2個(100g)
- トマト … 1個(100g)
- バター … 大さじ1
- 調味料A
- 牛乳 … 1/4カップ
- だしの素 … 小さじ1
- 塩 … 小さじ1/3
- こしょう … 少々
まずは玉ねぎを刻みます。次にフライパンに油をひいて熱し、玉ねぎを加えて弱めの中火でしんなりするまで炒めます。

次にトマトを刻みます。ボウルには卵と調味液Aを加えてよく混ぜます。

ここにカリフラワーと炒めた玉ねぎ。刻んだトマトも加えてよく混ぜます。

フライパンにバターをひいて中火にかけ、バターを溶かします。
ここにボウルのオムレツの材料を流し入れます。最初は菜箸などでかき混ぜて空気を含ませます。こうすることでふんわりとします。あとはふたをして加熱します。

下のほうが固くなってきたら、お皿をかぶせてひっくり返します。再びフライパンに滑らせながら戻しいれ、反対側も加熱していきます。

しっかり反対側も固まってきたら出来上がりです。
カリフラワーを作り置きおかずにして保存
カリフラワーの温ソース

あらかじめカリフラワーを作り置きのおかずにして保存しておけば、簡単に料理に一品加えることもでき、料理時間の短縮にもつなげることができます。保存は冷蔵庫なら3〜4日、冷凍庫なら2週間ほど可能です。
まずはカリフラワーの温ソースから紹介します。使う材料は以下の通りです。
レシピ(4人前)
- カリフラワー … 300g
- ソース
- 塩 … 小さじ1
- 黒コショウ … 小さじ1/4
- にんにくのみじん切り … 1片分
- 粉からし … 小さじ1/3
- 酢 … 大さじ1
- サラダ油 … 大さじ2と1/2
まずはカリフラワーを茹でます。ゆでる時間は2分ほどです。ゆですぎないようにしてください。ゆで方は水1リットルに対して塩は1%で小さじ2ほど入れます。カリフラワーは茎の方を下にしてふたをしてまるごと茹でます。
つぎにフライパンにサラダ油を入れ、刻んだにんにくを加え、弱火で香りが出るまで炒めます。

さらに粉からし、酢、黒コショウ、塩を加えてよく混ぜながら煮立たせたら火を止めます。

ここに茹でたカリフラワーを加えて、しっかりソースと絡めたら、皿にとって出来上がりです。
保存方法別の保存期間の目安
それではいったんここでカリフラワーの保存方法別の保存期間を一覧表にしてまとめてみましょう。カリフラワーは冷蔵保存なら1週間、冷凍保存なら1か月ほど保存が可能です。
保存方法 | 保存期間 |
冷蔵保存 | 1週間 |
冷凍保存 | 1か月 |
作り置きにして保存 | 冷蔵なら3〜4日、冷凍なら2週間 |
カリフラワーが傷んで腐ってくるとどうなる?
上手に保存すれば長期保存もできるカリフラワーですが、傷んでくるとどうなるのでしょうか。カリフラワーは傷んでくると黒斑点が出てきます。一部ならその部分だけカットすればまだ食べられますが、全体に広がった場合はもう食べられません。また異臭やぬめりが出てきた場合ももう食べられないので処分しましょう。
カリフラワーの鮮度を見るポイント
見た目や色での見分け方
カリフラワーを長持ちさせたいならまずはいいものを選ぶことも大切です。カリフラワーは白いつぼみ部分がよく締まっていてこんもりしているもの、色は白で黒い斑点などがないものがいいです。外葉は青々として新鮮なもの、切り口は白くてみずみずしいものがいいです。
重さでのカリフラワーの見分け方
手に取ってみて重量感のあるものも良品です。くわしくは
カリフラワーの見分け方・選び方、おいしさと鮮度を見分けるコツを紹介!で解説しています。
保存方法まとめ
今回はカリフラワーの保存方法について取り上げました。カリフラワーは生のままだと冷蔵庫で1週間保存ができます。茹でてから小分けにしたり、刻んでから保存袋に入れ、冷凍保存すれば1か月の保存が可能です。
冷凍したカリフラワーは料理の用途に合わせて自然解凍したり、凍ったまま直接使うといいです。保存しておいたカリフラワーを使ったレシピも紹介しているので合わせて参考にしてみてください。
※参考書籍
材料の下ごしらえ百科
おいしくできるきちんとわかる基本の家庭料理洋食篇
まるごと使い切ってムダなし!野菜の保存&使いきりレシピ
おいしくできるきちんとわかる基本の家庭料理洋食篇
もっとおいしく、ながーく安心食品の保存テク
その他の野菜の保存方法
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