大根を選ぶ際はひげ根がまっすぐ並んだものを選んだ方が甘さが強いといわれていますが本当なのでしょうか。きになったのでひげ根がまっすぐ並んだ大根と曲がって並んだ大根を買ってきて、両者を食べ比べてみて、味や甘さに違いがあるのかどうかを検証してみることにします。
そもそもひげ根がまっすぐに並んでいるとなぜ甘みが強くなるといわれているのかというと、ひげ根には水分や栄養分を取り込む働きがあります。大根がまっすぐ成長するとひげ根もまっすぐに並びます。
一方土が固かったり石などの障害物のあるストレス下の生育環境では大根もまっすぐに伸びずに曲がったり、ひげ根の並びも曲がってきたりします。
大根の辛み成分は生育時のストレスによって生じるといわれているので、ひげ根が曲がって並んでいるものは辛味も強くなると考えられているわけです。
ただ実際の所はどうなのでしょうか。気になったので実際に食べ比べてみることにします。まずはよく行く産地直売所に足を運び、同じ棚に並んでいて同じ生産者の大根で、ひげ根がまっすぐ並んでいるものと、らせん状に斜めに曲がったものを買ってきました。
ひげ根以外はどちらも同じ品種の大根で同じ日に出荷されたものです。
こちらをそれぞれ食べ比べていくわけですが、大根は茎に近い上部と、先の細い下部では甘さや辛さに差があります。上部ほど甘みが強く、下部ほど辛みが強くなります。なのでまずはこのように3つにカットします。
そのうえで上部同士と下部同士をひげ根がまっすぐなものと曲がったもので食べ比べてみることにします。
まずは上部です。こちらはひげ根がまっすぐ並んだ大根の上部を薄切りにしたものです。食べてみたところ甘みがしっかりあって特に辛みもなくおいしかったです。
こちらはひげ根がらせん状に曲がって並んだ大根の上部の薄切りです。食べてみたところこちらも甘みがしっかりとあって特に辛みもなくおいしかったです。
2つを食べ比べてみましたが特に甘味に差は感じませんでした。甘みに違いが出るのかと思っていたのでこれは拍子抜けした結果になりました。
ちなみに下部の方も食べ比べてみたところ甘さ自体は上部に比べると控えめで、辛味もややありました。やはり上部と下部では甘さや辛さに違いが出ました。
ただこちらもひげ根がまっすぐ並んだものと、らせん状に曲がって並んだもので食べ比べてみても特に味に違いはありませんでした。
ちなみに今回の検証についてはこちらの動画でも取り上げているので、よかったら合わせて参考にしてみてください。
今回は大根はひげ根がまっすぐに並んだものの方が甘みが強いのかどうかを検証しました。結果はひげ根がまっすぐなものもらせん状に曲がって並んだものもどちらも甘みに差はありませんでした。
よく甘い大根が食べたいならひげ根はまっすぐなものを選んで、辛いのが好きなら曲がったものを選ぶといいといわれていますが、実際は大きな差はなかったので、選ぶ際はまっすぐかどうかはそんなに気にしなくても大丈夫です。