大根といえばまっすぐなイメージですが、たまに店頭でも曲がった大根を見かけることもあるかと思います。なんとなく曲がったものよりもまっすぐなものの方がよさそうな気がしますが、実際のところはどうなのでしょうか。
気になったので今回はあえて曲がった大根とまっすぐに伸びた大根を購入し、両方を食べ比べてみて味や食感に違いがあるのか?あるならどちらの方がおいしいのかを検証してみることにします。
通常大根は生育よく育つとまっすぐと伸びるそうです。ということは曲がっているものは生育があまりよくないということになり、味も落ちるのではないかと予想されます。ただあくまで予想なので、それを検証するために実際に食べ比べてみることにします。
まずはよく行く産地直売所に足を運び、まっすぐな大根と曲がっている大根を購入しました。ちなみにこちらはどちらも同じ生産者で、同じ棚に並んでいたものです。なので曲がっているかいないかの違い以外はほぼ同じ条件だと思われます。
大きさも同じくらいで、意外にも価格の方はどちらも同じ値段で100円でした。そもそも100円というのもかなりお手頃だと思います。
旬で収穫量も多くなる12月ごろに購入したので、価格もお手頃だったのだと思います。気になるのはどちらも同じ値段だということです。
曲がったものは消費者から敬遠されがちで、売れ残りそうなもので、値段を少し安くしてもいいんじゃないかなとも思うのですが、生産者からすれば曲がっていようがどちらも品質は同じだから価格も同じだと考えているのかもしれません。
この時点でもしかして味は変わらないんじゃないかなという気がしてきました。実際に食べてみることにします。
ちなみに大根は部位によって甘さや辛さが変わってきます。一般的に葉の付け根側は甘みが強くて、白い根のとがった先の方に行くにしたがって辛みが強くなるといわれています。
なので今回は曲がった大根とまっすぐな大根をそれぞれこのように3つにカットします。
これで上部と下部をそれぞれ食べ比べてみて、味や食感の違いを食べ比べてみることにします。
まずはこのように半月切りにして生で食べてみます。こちらはまっすぐな大根の上部の半月切りです。食べてみたところ上部なので甘みは確かにしっかりあったのですが、辛味もそれなりにありました。
あれって思って気づいたのがまだ皮がついたままでした。なので皮をむいてからもう一度食べなおしてみたら特に辛みもなく甘みがしっかりあっておいしかったです。食感も適度なシャキシャキ感でよかったです。
こちらは曲がった大根の上部の半月切りです。食べてみたところこちらも甘みがしっかりあって、食感もよく、特にまっすぐなものと違いはありませんでした。
次はまっすぐな大根の下部の半月切りです。食べてみたところ上部に比べると甘みは弱く、辛味がややありました。ただ冬場の大根なので全体的に甘みは強く、下部とはいえこちらも甘みがあっておいしかったです。食感はこちらもシャキシャキ感があってよかったです。
こちらは曲がった大根の下部の半月切りです。こちらも食べてみましたが味や食感のどちらもまっすぐな方と特に違いはありませんでした。結果的にはどちらも味や食感に特に違いはありませんでした。
次はこのように油を引いたフライパンで炒めてから食べ比べてみることにします。
まずは大根の上部からです。左はまっすぐな大根、右は曲がった大根の上部を半月切りにして炒めたものです。
食べてみたところどちらも炒めることで甘みが増して、食感も火が通って適度に柔らかくなってよかったです。味や食感は両者で特に違いはありませんでした。
一応大根の下部も同様に炒めてみます。左はまっすぐな大根で、右は曲がった大根の下部を半月切りにして炒めたものです。
炒めると生の時の辛みもかなりなくなっていて、大根の風味や香りがよく出ていてこちらもおいしかったです。食感もよかったです。ただこちらもまっすぐな大根と曲がった大根で特に違いはありませんでした。
今回の検証についてはこちらの動画でも取り上げているので、よかったら合わせて参考にしてみてください。
今回は大根は曲がったものだと味が落ちるのかどうかを検証しました。結果は特に味や食感に違いはありませんでした。見た目で敬遠される方もいらっしゃるかと思いますが、食べてわかるような味や食感の違いはありませんでした。
なので曲がっているかどうかはそこまで気にしなくてもいいと思います。曲がっているというだけでまっすぐな大根よりも値段が安く売られている場合もありますが、味や食感は変わらないので、価格が安い分お得だともいえます。