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ほうれん草の冷凍保存は生と茹でた物、どちらが正解なのか検証してみたら意外な結果に

ほうれん草を冷凍保存、生と茹でた物どちらが正解かを検証

はじめに

ほうれん草は冷凍保存しておくことで、鮮度を維持したまま長期保存が可能です。ただ冷凍保存は生のまま冷凍保存するのか、茹でてから冷凍保存するのか、どちらがいいのかよくわからない方も多いかと思います。

そこで今回は実際にそれぞれの方法で保存してみて、どう違うのかを検証してみることにします。

他にもペースト状にしてから冷凍保存する方法や、作り置きのおかずにしてから冷凍保存する方法、それぞれ上手に解凍する方法なども取り上げます。

ほうれん草の冷凍保存の仕方

そのまま冷凍保存

それではほうれん草の冷凍保存の仕方を解説します。ちなみにほうれん草は冷凍保存しておけば1か月は保存が可能です。まずはほうれん草を適当な長さに切り分けます。こちらが切り分けた生のほうれん草です。

ざく切りにしたほうれん草

これをそのまま冷凍用保存袋に入れ、金属トレイを下にしいてから冷凍保存します。

生のほうれん草を冷凍用保存袋に入れて冷凍保存

こちらが冷凍した生のほうれん草です。

冷凍した生のほうれん草

並べるとこんな感じです。左が生のほうれん草で、右は冷凍した生のほうれん草です。

生のほうれん草と冷凍した生のほうれん草を比較

茹でてから冷凍保存

もう一つはほうれん草を茹でてから冷凍保存します。茹でる場合は鍋に水を入れ、塩(1リットルの水に塩大さじ1)を入れ沸騰させたら、ほうれん草を茎の部分から湯に付けて30秒ほど茹でます。

ほうれん草を茎から先に茹でる

ちなみに塩加減についてですが、ここでは1リットルに対して大さじ1の塩を加えています。小さじ1、小さじ2に加えた時との違いについてはほうれん草を茹でる時の塩の分量ってどのくらい?小さじ1、小さじ2、大さじ1のどれが正解?でも詳しく検証しているので、併せて参考にしてみてください。

残りの葉の部分も湯に付けて30秒茹でます。

ほうれん草全体を茹でる

茹でたら冷水にさらしてからよく水けをきります。そのままザルにあげて冷ますと冷めるまで時間がかかるので、その間余熱で余計に火が入ってしまいます。その結果シャキシャキ感が薄れて柔らかくなりすぎてしまいます。

茹でたほうれん草をざるにあげて冷ます

ちなみに手間はかかりますがポリ袋に氷を入れて口を閉め、パッドなどに広げた茹でたほうれん草に押し当てて冷ましてもいいです。この方法だと水に浸けて冷まさないので、少し味が薄くなってしまう心配もありません。

茹でたほうれん草に氷袋を当てて冷ます

ちなみに茹でたほうれん草を冷ます方法については茹でたほうれん草を冷ますならそのまま、水、氷水のどれが正解?検証したら驚きの結果に!でも詳しく解説しているので、こちらも参考にしてみてください。

ほうれん草が冷めた水けも絞ったら、あとはキッチンペーパーで表面の水けを拭き、適当な長さに切り分けます。

これを冷凍用保存袋に入れ、金属トレイを下に敷いて冷凍庫で保存します。

茹でたほうれん草を冷凍用保存袋に入れて冷蔵保存

こちらが冷凍した茹でたほうれん草です。

冷凍した茹でたほうれん草

並べるとこんな感じです。左が茹でたほうれん草で、右は冷凍した茹でたほうれん草です。

茹でたほうれん草と冷凍した茹でたほうれん草を比較

冷凍したほうれん草を流水解凍する

冷凍した生のほうれん草を流水解凍する

それでは冷凍したほうれん草を実際に解凍してみることにします。解凍には自然解凍、流水解凍、氷水解凍とありますが、流水解凍が一番効率的なので今回は流水解凍にします。

ちなみにほうれん草の解凍方法については冷凍したほうれん草の解凍方法、自然解凍、流水解凍、氷水解凍のどれがいいのか検証してみたでも詳しく解説しているので、併せて参考にしてみてください。

まずは冷凍したほうれん草をポリ袋に入れて流水解凍します。ポリ袋に入れる際はなるべく中の空気を抜いたほうが、ほうれん草が水に触れる面が増え、その分解凍時間も短くなります。

この時ストローがあると便利です。ストローをこのようにポリ袋の中に入れ、吸ったときに中に空気が入らないように、ポリ袋をしぼめて指でギュッと押さえます。

空気が抜けないように指で押さえながらストローで中の空気を抜く

あとはストローで中の空気を吸いだします。2、3回吸うのを繰り返すとしっかりと空気を抜けます。あとは指で押さえたままさっとストローを抜きます。

ポリ袋をねじってからしっかりと締めます。これでこのように密閉することができます。

密封したほうれん草

あとは容器に入れ、上から水をたらして流水解凍します。少しずつ水をたらしながら10分ほど置いておけば解凍できます。解凍は触ってみて柔らかくなってるかどうかで判断します。

冷凍した生のほうれん草を流水解凍

解凍するとこのようになります。食べた感想はハリやシャキシャキ感は比較的残っています。ただ茹でずに生のまま冷凍しているので、かなりえぐみがあり、そのままでは食べづらいです。

流水解凍した生のほうれん草

並べるとこんな感じです。左は生のほうれん草で、右は冷凍して流水解凍した生のほうれん草です。冷凍して解凍するとベターとしてしな〜っとなっているのがわかるかと思います。

生のほうれん草と冷凍したものと流水解凍したものを比較

冷凍した茹でたほうれん草を流水解凍する

つぎは冷凍した茹でたほうれん草を流水解凍します。

冷凍の茹でたほうれん草をポリ袋に入れ、容器に入れて上から水を垂らし続けます。こちらも10分ほどで解凍できます。

茹でたほうれん草を流水解凍

こちらが流水解凍した茹でたほうれん草です。食べた感想はハリやシャキシャキ感も比較的キープされている感じがします。こちらは茹でてあるのでえぐみはなく、加熱したことで甘みも出てそのままでもおいしくいただけます。

流水解凍した茹でたほうれん草

並べるとこんな感じです。左は冷凍する前の茹でたほうれん草で、右は冷凍して解凍した茹でたほうれん草です。茹でたほうれん草の場合は、冷凍してから解凍しても、見た目には冷凍する前の茹でたほうれん草とほとんど変わらないというのがわかるかと思います。

茹でたほうれん草と冷凍したものと流水解凍したものを比較

2つを食べ比べた感想

2つのやり方で冷凍したほうれん草を流水解凍してみましたが、食べ比べてみた感想は茹でたほうれん草も生のほうれん草もハリやシャキシャキ感はどちらもそれなりに維持できていました。ただ味に関しては茹でたほうがえぐみもなく、甘みも増しているので、流水解凍して使う場合は茹でてから冷凍した方がおすすめです。

並べてみるとこんな感じです。左が流水解凍した生のほうれん草で、右は流水解凍した茹でたほうれん草です。色味がゆでたほうがかなり鮮やかなのがわかるかと思います。

冷凍して解凍した生のほうれん草と茹でたほうれん草を比較

冷凍したほうれん草を加熱解凍する

冷凍した生のほうれん草を加熱解凍する

今度は冷凍したほうれん草を冷凍のまま加熱解凍します。まずは冷凍した生のほうれん草です。加熱したフライパンで冷凍した生のほうれん草を入れて炒めます。焦げないように中火で炒めました。

冷凍した生のほうれん草を加熱解凍

こちらがフライパンで加熱解凍した生のほうれん草です。流水解凍した生のほうれん草よりもハリやシャキシャキ感がありました。また加熱することで色見もだいぶ良くなりました。味に関しても過熱によりえぐみがだいぶ抑えられて甘みも出ています。

加熱解凍した生のほうれん草

並べてみるとこんな感じです。左は生のほうれん草で、真ん中は流水解凍した生のほうれん草、右は加熱解凍した生のほうれん草です。加熱解凍したものは、加熱することで表面の水けが飛んでいますが、色味は流水解凍したものよりもいいです。

生のほうれん草と冷凍して流水解凍したものと加熱解凍したものを比較

冷凍した茹でたほうれん草を加熱解凍する

次は冷凍した茹でたほうれん草を加熱解凍します。生のほうれん草と同様フライパンに入れ、中火で炒めます。

冷凍した茹でたほうれん草を加熱解凍

こちらが炒めた茹でたほうれん草です。こちらも触感は流水解凍した茹でたほうれん草よりもややハリやシャキシャキ感が強かったです。味に関してはえぐみはなく、甘みもしっかりあり、加熱解凍した生のほうれん草よりもおいしかったです。

加熱解凍した茹でたほうれん草

並べてみるとこんな感じです。左は茹でたほうれん草で、真ん中は流水解凍した茹でたほうれん草、右は加熱解凍した茹でたほうれん草です。こちらはどれも色味自体はそれほど差はありません。加熱解凍したものは加熱により表面の水気が飛んでいるのがわかります。

茹でたほうれん草と冷凍して流水解凍したものと加熱解凍したものを比較

2つを食べ比べた感想

2つをやり方で冷凍したほうれん草を加熱解凍してみましたが、結果はハリやシャキシャキ感に関しては生のほうれん草も、茹でたほうれん草もどちらもしっかりとあり、あまり差はなかったです。

ただ味に関しては茹でたほうがえぐみは全くなく、甘みもしっかりとあって食べやすかったです。なので加熱解凍する場合でも茹でてから冷凍保存する方をおすすめします。

並べてみるとこんな感じです。左が加熱解凍した生のほうれん草で、右は加熱解凍した茹でたほうれん草です。表面の水気が飛んだ感じはあまり変わりませんが、色味は茹でたものの方がいいです。

冷凍した加熱解凍した生のほうれん草と茹でたほうれん草を比較

ちなみに今回の検証については以下の動画でも詳しく取り上げているので、併せて参考にしてみてください。

生で冷凍したほうれん草の方も茹でてあくを取る

冷凍した生のほうれん草を茹でて解凍

ちなみにここまでの検証では生のまま冷凍したほうれん草を流水解凍と、フライパンで炒めて加熱解凍していますが、一度茹でてあくを取る工程はまだ経ていません。その結果解凍した際に大きくえぐみが残ってしまいました。

そこで生のまま冷凍したほうれん草を今度は茹でて解凍してみることにします。鍋に水を入れ、水1リットルに対して大さじ1の塩を加えます。沸騰したら冷凍した生のほうれん草を加え、30秒茹でます。

生のまま冷凍したほうれん草を茹でる

茹でたらさっと流水にさらしてから水けを絞ります。

茹でて解凍した冷凍した生のほうれん草の味は?

こちらは茹でて解凍した生で冷凍したほうれん草です。

生で冷凍して茹でたほうれん草

こちらを冷凍した茹でたほうれん草を流水解凍したものと食べ比べて見ます。食べて見たところやはり茹でてから冷凍したものと比べると少し味は薄いです。ただそれでもしっかりとほうれん草の風味や甘みがありました。

もちろん茹でているのでえぐみなどは一切ありません。茎や根元の方も食べて見ましたが、若干青っぽさはありますが、ほうれん草の風味や甘みがしっかりあっておいしかったです。

味の違いをまとめるとこんな感じです。

生で冷凍して茹でたほうれん草と茹でて冷凍して流水解凍したほうれん草の味の違い

生で冷凍したほうれん草も茹でて解凍すれば、比較的おいしくいただけることがわかりました。ただやはり先に茹でて冷凍したほうれん草に比べると少し味は落ちるので、冷凍自体は茹でてから冷凍することをおすすめします。

ちなみにこちらの検証については以下の動画でも詳しく取り上げているので、併せて参考にしてみてください。

冷凍したほうれん草を使ったレシピ

ほうれん草のごま和え

それでは冷凍したほうれん草を使ったレシピをいくつか紹介します。まずは流水解凍、氷水解凍したほうれん草を使ったレシピを紹介します。今回紹介するのはほうれん草のごま和えです。使う材料は以下の通りです。

ほうれん草のごま和え

レシピ(4人前)
  • ほうれん草 … 200g
  • 黒いりごま … 大さじ2
  • 砂糖 … 大さじ1
  • しょうゆ … 小さじ1

解凍したほうれん草の水気をよく絞ります。

さらにここにしょうゆ小さじ1/2(分量外)を加えてさっと混ぜ、1分ほど置いてからよく絞ります。これは醤油洗いといいます。こうすることでしっかりと水気が切れ、仕上がりが水っぽくならずに済みます。

しぼったほうれん草にしょうゆをかける

次にすり鉢に黒いりごまを入れ、半ずり程度に擦ります。

黒ゴマを半ずりに

ちなみにすでにすってあるすりごまも市販されています。こちらはする手間を省けるので使いやすくて便利です。

業務スーパーのすりごま

ただその一方ですりたてのものに比べるとどうしても味や香りは劣ってしまいます。どのくらい違うのかはすりごまは直前にするのとすってある市販品、どのくらい味が違うの?ほうれん草のごま和えでも試してみた!でも詳しく検証しているので、併せて参考にしてみてください。

さらに砂糖としょうゆを加えてよく混ぜ合わせます。

砂糖、しょうゆを加えて混ぜ合わせる

ここにほうれん草を加え、よく和えたら出来上がりです。

こちらは冷凍した茹でたほうれん草を使って作ったほうれん草のごま和えです。

冷凍した茹でたほうれん草で作ったごま和え

一方こちらは茹でてから冷凍せずにそのままのほうれん草を使って、作ったほうれん草のごま和えです。

茹でたほうれん草で作ったごま和え

並べるとこんな感じです。左は冷凍した茹でたほうれん草を使って作ったごま和えで、右は冷凍せずにそのまま茹でたほうれん草を使って作ったごま和えです。見た目にはそんなに違いは見られません。

冷凍した茹でたほうれん草で作ったごま和えと、茹でたほうれん草で作ったごま和え

肝心の味ですが、どちらもほとんど差はありませんでした。冷凍した方が味や食感は少し落ちるのかなと思っていたので、この結果は意外でした。

ちなみに以下の動画では、実際に冷凍したほうれん草を使っても、ごま和えがおいしく作れるのかどうかを、冷凍せずに作ったごま和えと比較して検証しています。こちらも参考にしてみてください。

ほうれん草と鶏ささみのごまマヨネーズ和え

次はほうれん草と鶏ささみのごまマヨネーズ和えを紹介します。使う材料は以下の通りです。

ほうれん草と鶏ささみのごまマヨネーズ和え

レシピ(3人前)
  • 茹でたほうれん草 … 200g
  • 鶏ささみ … 2本
  • 鶏ささみの下味
    • 酒 … 大さじ1
    • 塩・こしょう … 少々
  • 調味料A
    • めんつゆ(2倍濃縮) … 大さじ1
    • 白すりごま … 大さじ1
    • 砂糖 … 小さじ1
    • マヨネーズ … 大さじ1

まずは鶏ささみを耐熱容器に入れ、酒と塩こしょうをふりかけます。ラップをしてレンジで600Wで2分加熱します。あとは粗熱が取れるまでおいておきます。

レンジで加熱した鶏ささみ

ボウルに流水解凍したほうれん草を入れます。ほうれん草は解凍すると水気が出るのでよく水けをしぼります。

さらにしょうゆ小さじ1/2(分量外)をふりかけ、1分ほど置いてからよく絞ります。

ここに粗熱が取れた鶏ささみを食べやすい大きさにちぎって加えます。

上からめんつゆをかけて5分ほど置いておきます。

すり白ごま、砂糖、マヨネーズを加えてよく和えたら出来上がりです。

すり白ごま、砂糖、マヨネーズを加えて和える

こちらは冷凍した茹でたほうれん草を使って作ったほうれん草のごま和えです。

冷凍したほうれん草で作った鶏ささみのマヨ和え

一方こちらは茹でてから冷凍せずにそのままのほうれん草を使って、作ったほうれん草のごま和えです。

茹でたほうれん草で作った鶏ささみのマヨ和え

並べるとこんな感じです。左は冷凍した茹でたほうれん草を使って作ったごま和えで、右は冷凍せずにそのまま茹でたほうれん草を使って作ったごま和えです。見た目にはそんなに違いは見られません。

冷凍した茹でたほうれん草で作ったマヨ和えと、茹でたほうれん草で作ったマヨ和え

肝心の味ですが、こちらもどちらもそんなに差はありませんでした。冷凍したほうれん草でもおいしく作れることがわかりました。

ちなみに以下の動画では、実際に冷凍したほうれん草を使っても、マヨ和えがおいしく作れるのかどうかを、冷凍せずに作ったごま和えと比較して検証しています。こちらも参考にしてみてください。

ほうれん草ときのこのガーリック炒め

次はほうれん草ときのこのガーリック炒めを紹介します。使う材料は以下の通りです。

ほうれん草ときのこのガーリック炒め

レシピ(2人前)
  • 茹でたほうれん草 … 150g
  • 薄切りベーコン … 4枚
  • しめじ … 100g
  • オリーブオイル … 大さじ1
  • にんにく … 1かけ
  • 唐辛子 … 1/2本
  • 塩・こしょう … 少々
  • 顆粒コンソメ … 小さじ1/4

今回は冷凍のほうれん草は解凍せずに冷凍のまま使います。生のほうれん草を使う場合は、一度茹でてあく抜きしてから使ってください。

フライパンにオリーブオイルを引き、にんにくのみじん切りと唐辛子を加えて中火で火にかけます。

にんにくと唐辛子を炒める

にんにくに火が通って香りが引き立ってきたら2cmほどに切り分けた薄切りベーコンと、石づきをカットして手でほぐしたしめじを加えて炒めます。

薄切りベーコンときのこを加えて炒める

ベーコンにも火が通ったら冷凍のままほうれん草を加えて炒めます。ほうれん草が解凍されしっかり温まったら塩とこしょうを少々振りかけ、顆粒コンソメを小さじ1/4ほど振りかけてさっと炒め合わせたら出来上がりです。

冷凍のほうれん草を加えて炒める

肝心の味ですが、シャキシャキとした歯ごたえもあり、しっかりと味もしみていておいしかったです。

冷凍ほうれん草使用のほうれん草ときのこのガーリック炒め

ちなみにこちらは茹でてから冷凍せずに、そのままのほうれん草を使ったほうれん草ときのこのガーリック炒めです。並べるとこんな感じです。見た目ではそんなに大きな違いは見られません。

生のほうれん草使用のほうれん草ときのこのガーリック炒め

こちらも食べてみましたが、こちらもしっかりとシャキシャキとした食感で、味もよくしみていておいしかったです。冷凍したものと比べても大きな差はありませんでした。

冷凍した茹でたほうれん草で作ったガーリック炒めと、茹でたほうれん草で作ったガーリック炒め

ちなみに以下の動画では、実際に冷凍したほうれん草を使っても、ほうれん草ときのこのガーリック炒めがおいしく作れるのかどうかを、冷凍せずに作ったガーリック炒めと比較して検証しています。こちらも参考にしてみてください。

ほうれん草をペースト状にして冷凍保存

ほうれん草はゆでた後カットして保存してもいいですが、ペースト状にして冷凍保存してもいいです。ペースト状にしたほうれん草は離乳食やお菓子の材料、じゃがいものポタージュに加えて使ってもいいです。それでは実際に冷凍保存の仕方について見ていきます。まずはほうれん草を塩ゆでし、水けを絞ってペーストしやすいように切り分けます。

ほうれん草を塩ゆでして切り分ける

次に切り分けたほうれん草をフードプロセッサーかすり鉢にいれてペースト状にします。今回はamazonや楽天市場で人気のフードプロセッサーを購入し、こちらをつかってペースト状にしました。なお購入したものの上位機種だと粗挽きや千切り、スライスなどもできるようですが、ペースト状にするだけでよかったので今回はこちらを購入しました。

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なおこちらが上位機種です。

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それでは実際にフードプロセッサーに切り分けたほうれん草を入れてペースト状にしていくことにします。

茹でたほうれん草をフードプロセッサーに入れる

フードプロセッサーにいれてペースト状にすると以下の画像のようになります。

ほうれん草をフードプロセッサーでペースト状に

ペースト状にしたほうれん草を取り出し、冷凍用の保存袋に入れて薄くのばし、冷凍庫で冷凍保存します。これで1ヵ月は保存ができます。

ペーストしたほうれん草を保存袋で冷凍保存

  • 使う道具 - 冷凍用保存袋、金属トレイ、フードプロセッサー or すり鉢
  • 保存方法 - 茹でてからカットしてペースト状にした後、冷凍用保存袋に入れて保存
  • 保存期間 - 1ヵ月

冷凍したペースト状のほうれん草の解凍方法

ペースト状のほうれん草を冷蔵庫で自然解凍

ペースト状にして冷凍保存すると以下の画像のようにカチカチに平らに固まります。

茹でてから食べやすいサイズにカットしたほうれん草を冷凍保存すると、下の画像のようになります。これが冷凍保存したペースト状のほうれん草です。食べる際は解凍が必要です。

冷凍したペースト状のほうれん草

使う際は基本的には前日にでも冷蔵庫へと移し、低温下で自然解凍します。ジャガイモのポタージュなどに加える場合は凍ったまま加えてもかまいません。ちなみに下の画像が冷蔵庫で自然解凍したペースト状のほうれん草です。低温下なので水分の流出も少なく、鮮度や食感の低下も少なくて済みます。

冷蔵庫で自然解凍したペースト状のほうれん草

時間がない時は電子レンジの生解凍キーで解凍してもいいです。電子レンジだとどうしても短時間での解凍なので水分が出やすく仕上がりもしなっとしてしまいます。

ほうれん草入りのポタージュ

ペースト状のほうれん草の使用例としてほうれん草入りのポタージュの作り方を紹介します。まずはジャガイモを茹でてからマッシュします。ジャガイモのマッシュの仕方についてはじゃがいもの冷凍保存と失敗しない解凍のコツ、活用レシピも紹介でも詳しく解説しています。

冷蔵庫で自然解凍したペースト状のほうれん草

マッシュしたジャガイモの1.2〜1.5倍ほどの牛乳を鍋に入れて火にかけ、一煮立ちしたらマッシュしたジャガイモを加え、バターやコンソメ、塩コショウなどで味を調えます。

牛乳にマッシュしたジャガイモを加える

そこにペースト状のほうれん草を加えてよく混ぜ合わせます。

ポタージュにペーストしたほうれん草を加える

あとは器に入れて完成です。

ほうれん草入りじゃがいものポタージュ

ほうれん草の冷凍保存のコツ

金属トレイにのせて保存

金属トレイの画像

冷凍保存をする時は急速に冷凍させるほど食品の鮮度の落ちを抑えることができます。そこで熱伝導率の高い金属トレイの上に乗せて冷凍保存します。こうすることでより早く食品を冷凍させることができます。

空気はしっかりと抜く

冷凍用保存袋で冷凍保存する場合は空気をしっかりと抜いておくことが大切です。空気は熱伝導率が低いので、空気が多いとその分冷却するのにも時間がかかります。

薄く平らにして保存する

食品の冷凍で大事なのはいかに早く冷凍するかですが、そのためにも保存する際は食材をなるべく薄く平らにして保存しましょう。こうすると素早く均一に冷凍することができます。また解凍時の時間も短縮することができます。

保存袋に保存日の記入を

冷凍保存だと長期保存できることからついつい、使うのを先延ばしにしてしまいがちで、気づいたときにはいつ保存したのかわからなくなるということも少なくありません。そこで保存の際に冷凍用保存袋に保存した日付を記入しておくことで、後になってもいつ保存したのかが一目でわかるようになります。

ジップロックの日付記入欄

ちなみに冷凍用保存袋といえばジップロックが有名ですが、こちらはあらかじめ保存袋の表面に日付や保存する食材名を記入する欄がプリントされています。ジップロックはS、M、Lとサイズがあり、スーパーやドラッグストアなどでも売っていますが、ネットでまとめて購入することもできます。

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ほうれん草を作り置きにして冷凍保存

ほうれん草のごま和えにして保存

あらかじめほうれん草のおかずを作っておき、冷蔵、冷凍保存しておくと、次からの料理で電子レンジで加熱するだけで簡単に料理に一品を加えることができ便利です。

まずはほうれん草のごま和えについて紹介します。保存は冷蔵庫で3〜4日、冷凍庫で2週間ほど可能です。

まずはほうれん草を水洗いし、塩を少々加えて沸騰させた水に加えて少しかために茹でます。次に冷水に取り出してから水けを絞ります。5cmの長さに切り分けしょうゆをかけて混ぜ合わせてから水けを絞ります。あとは白ごま、砂糖、塩を加えて混ぜ合わせて出来上がりです。

ほうれん草のごま和え

レシピ(4人分)
  • ほうれん草 … 400g
  • しょうゆ … 大さじ1
  • 白いりごま … 大さじ2
  • 砂糖 … 小さじ2
  • 塩 … 少々

ほうれん草の磯部あえ

次にほうれん草の磯部あえを紹介します。作り方はまずはほうれん草を水洗いし、塩を少々加えて沸騰させた鍋に入れ、ゆであがったら冷水にとります。水気を絞って5cmの長さにカットし、ボールにいれてしょうゆ、刻んだ焼きのりを加えて混ぜて出来上がりです。

ほうれん草の磯部あえ

レシピ(4人分)
  • ほうれん草 … 300g
  • 焼きのり … 1枚
  • しょうゆ … 小さじ2

冷凍は冷凍用保存袋で

ほうれん草の作り置きを保存する場合は冷蔵庫なら容器などに入れて保存してもかまいませんが、冷凍保存する場合は冷凍用保存袋にいれての保存の方がいいです。冷凍用保存袋なら空気を抜いて密閉しやすく、平らになるように入れればはやく冷却させることもできます。

作り置きにしたほうれん草の解凍方法

作りおきにしたほうれん草のおかずは自然解凍だと水っぽくなるので、電子レンジで解凍するといいです。このさい一気に加熱までしてしまうと冷凍用保存袋では耐えきれない場合があります。そのためまずは解凍キーで解凍だけしておき、そのあと耐熱容器に移して温めるといいです。

電子レンジの解凍キー

冷凍庫の保存温度は?

冷蔵庫は0度から5度の保温温度に設定されています。一方冷凍庫は食品をしっかりと冷凍させるためマイナス18度に設定されています。食品は急速冷凍させるほど鮮度を保って保存ができます。そのため高価格な製品ではマイナス30度に設定しているものもあります。

ほうれん草の冷凍保存以外の保存方法

冷蔵庫で保存

ほうれん草は冷蔵庫での保存も可能です。この場合乾燥しないようにポリ袋に入れ、軽く口を閉めて立てかけて冷蔵庫で保存します。これで1週間は持ちます。

ほうれん草をポリ袋に入れて立てて保存

干してから冷蔵保存

ほうれん草は洗ってからフックにかけて風通しのいい場所で2〜3日ほど干して乾燥させ、保存袋に入れて冷蔵庫で1か月ほど保存もできます。ほうれん草の保存方法全般についてはほうれん草の保存方法と保存期間、長持ちのコツで解説しています。

ちなみに以下の動画では実際にポリ袋に入れて保存する方法の効果を検証しています。併せて参考にしてみてください。

おいしいほうれん草の見分け方

ここまでほうれん草の冷凍保存の方法と解凍の仕方を解説してきました。ほうれん草は冷凍保存で長期保存が可能ですが、購入時点で鮮度のいいほうれん草を選ぶのも長く保存するうえでは重要です。そこでおいしいほうれん草の見分け方についても紹介します。

ほうれん草は葉が表裏ともに緑が濃くみずみずしいもの、葉先までピンと張っているものを選びます。茎はしっかりと成長して適度な太さになっているものを、根元は鮮やかなピンク色のものを、切り口はみずみずしいもの選びます。詳しくはおいしいほうれん草の見分け方・選び方で解説しています。

ほうれん草の葉が濃い緑で色鮮やか

以下ではほうれん草の見分け方・選び方をドアップの映像で動画で解説しているので、併せて参考にしてみてください。

まとめ

今回はほうれん草を冷凍するなら生のまま、茹でた後のどちらがいいのかを検証してみました。流水解凍してあえ物などに使う場合は、茹でてから冷凍することをおすすめします。

加熱調理で冷凍のまま直接使う場合も、やはり茹でてから冷凍することをおすすめします。ほうれん草は生でも冷凍してから解凍すると、茹でたようにしなっとはしますが、味に関してはえぐみが強く残るので、先に茹でてから冷凍保存するようにしましょう。

参考書籍
もっとおいしくながーく安心食品の保存テク
野菜おかず作りおきかんたん217レシピ
組み合わせ自由自在作りおき野菜おかず357
節約&かんたん冷凍保存大事典

最終更新日 2023/12/16

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生活知恵袋の管理人で管理人の名前も生活知恵袋と申します。料理研究家です。2002年より当サイトを運営。野菜を中心に食品に関する見分け方や保存方法などを、実際の検証とともに解説した記事を多数執筆。光熱費や水道代の節約、衣服や住まい、掃除に関する豆知識も紹介。

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