小松菜は上手に保存することで長持ちするといいますが、本当なのでしょうか。気になったのでよく言われている小松菜の保存方法を実際に試してみて、その保存効果を検証してみることにします。
今回は比較のために何もしないで保存した場合はどうなるかも合わせてみていきます。
まずは今回検証する小松菜の保存方法を紹介します。小松菜をポリ袋に入れ、軽く口をしめます。これを冷蔵庫の野菜室に入れて立てて保存します。これで1週間は持つといいます。
ちなみに新聞紙で包んでから軽く霧吹きで湿らせ、ポリ袋に入れて軽く口をしめ、野菜室で立てて保存するという方法もあります。どちらがより効果的なのかを検証するために、こちらも実際に試してみます。こちらも1週間は持つといいます。
野菜は基本的に生育時と同じ状態で保存したほうが長持ちします。小松菜も同じで横にして保存すると、縦に伸びようと余計にエネルギーを使ってしまい、鮮度の落ちも早くなります。小松菜を保存するときは切り口を下にして縦に保存するようにしましょう。
今回は比較のために、何もしないでそのまま冷蔵庫の野菜室で保存した場合はどうなるかも、併せてみていくことにします。
まずは初日の状態です。初日の濃い緑でつやもあり、またみずみずしくてしっかりとハリもあります。
何もせずそのまま冷蔵庫の野菜室で保存するほうの小松菜の重さは30.6gです。
ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存するほうの小松菜の重さは32.3gです。
新聞紙で包んでからポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存するほうの小松菜の重さは61.5gです。
そのまま保存した小松菜は、2日目ではかなりしなっとしてハリやみずみずしさが失われてしまいました。色もだいぶあせてきています。
並べるとこんな感じです。左が初日のそのまま保存する小松菜で、右は2日目のそのまま保存した小松菜です。比べるとたった1日でずいぶん変化したのがわかるかと思います。
重さは23.4gで、初日の30.6gからは23.6%も減少しています。
こちらはポリ袋に入れて保存した2日目の小松菜です。こちらは見たところ大きな変化は見られません。
並べるとこんな感じです。左が初日のポリ袋に入れて保存する小松菜で、右は2日目のポリ袋に入れて保存した小松菜です。並べても特に差は見られません。
重さは32.2gで、初日の32.3gからは0.4%減少しています。
こちらは新聞紙で包んでからポリ袋に入れ、保存した2日目の小松菜です。こちらも特に大きな変化は見られません。
並べるとこんな感じです。左が初日のポリ袋に入れて保存する小松菜で、右は2日目のポリ袋に入れて保存した小松菜です。特に大きな違いはみられません。
重さは60.8gで、初日の61.5gからは1.2%減少しています。
ちなみにそのまま保存した小松菜とポリ袋に入れて保存した小松菜、新聞紙とポリ袋に入れて保存した小松菜の2日目の状態を並べるとこんな感じです。そのまま保存したものだけかなりしなびてきているのがわかるかと思います。
そのまま保存した小松菜は、3日目ではさらにしなびてしなしなになっています。
並べるとこんな感じです。左が初日のそのまま保存する小松菜で、真ん中は2日目のそのまま保存した小松菜、右は3日目の小松菜です。1日ごとにどんどんとしなびていっているのがわかるかと思います。
重さは19.5gで、初日の30.6gからは36.3%も減少しています。すでにかなりしなびているので、そのまま保存する方法の検証は3日目までとします。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
そのまま保存する小松菜 | 30.6g |
2日目のそのまま保存した小松菜 | 23.4g(-23.6%) |
3日目のそのまま保存した小松菜 | 19.5g(-36.3%) |
ちなみにしなびて締まった小松菜も水に浸ける再生法を実施すれば、再びハリのある小松菜に戻ります。詳しくはしなびた小松菜が元通りになるの?小松菜の復活術、再生術を検証しますで解説しています。また以下の動画でも取り上げているので合わせて参考にしてみてください。
こちらはポリ袋に入れて保存した3日目の小松菜です。こちらは3日経っても特に大きな変化は見られません。
並べるとこんな感じです。左が初日のポリ袋に入れて保存する小松菜で、真ん中は2日目のポリ袋に入れて保存した小松菜、右は3日目の小松菜です。並べても特に差は見られません。
重さは32.2gで、初日の32.3gからは0.4%減少しています。
こちらは新聞紙で包んでからポリ袋に入れ、保存した3日目の小松菜です。こちらも3日経っても特に大きな変化は見られません。
並べるとこんな感じです。左が初日のポリ袋に入れて保存する小松菜で、真ん中は2日目のポリ袋に入れて保存した小松菜、右は3日目の小松菜です。特に大きな違いはみられません。
重さは60.4gで、初日の61.5gからは1.8%減少しています。
ちなみにそのまま保存した小松菜とポリ袋に入れて保存した小松菜、新聞紙とポリ袋に入れて保存した小松菜の3日目の状態を並べるとこんな感じです。やはりほかの二つは大きな変化がなく、そのまま保存したものだけがしなびてしなしなになっています。
こちらはポリ袋に入れて保存した5日目の小松菜です。こちらは5日たってもそこまで大きな変化は見られません。
並べるとこんな感じです。左上が初日のポリ袋に入れて保存する小松菜で、右上は2日目のポリ袋に入れて保存した小松菜、左下は3日目の小松菜で、右下は5日目の小松菜ですす。並べても特に差は見られません。
重さは31.3gで、初日の32.3gからは3.1%減少しています。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
初日のポリ袋に入れて保存する小松菜 | 32.3g |
2日目のポリ袋に入れて保存した小松菜 | 32.2g(-0.4%) |
3日目のポリ袋に入れて保存した小松菜 | 32.2g(-0.4%) |
5日目のポリ袋に入れて保存した小松菜 | 31.3g(-3.1%) |
こちらは新聞紙で包んでからポリ袋に入れ、保存した5日目の小松菜です。こちらも5日経っても特に大きな変化は見られません。
並べるとこんな感じです。左上が初日のポリ袋に入れて保存する小松菜で、右上は2日目のポリ袋に入れて保存した小松菜、左下は3日目の小松菜で、右下は5日目の小松菜です。特に大きな違いはみられません。
重さは59.0gで、初日の61.5gからは4.1%減少しています。
経過日数 | 重さ(増減率) |
---|---|
初日のそのまま保存する小松菜 | 61.5g |
3日目のそのまま保存した小松菜 | 60.8g(-1.3%) |
5日目のそのまま保存した小松菜 | 60.4g(-1.8%) |
1週間目のそのまま保存した小松菜 | 59.0g(-4.1%) |
それから今回の検証については以下の動画でも詳しく取り上げているので、併せて参考にしてみてください。
小松菜は冷凍保存することで長期保存が可能です。冷凍保存する場合は先に茹でておきます。茹で方はまずは鍋に水を入れ、水1リットルに対して小さじ1の塩を加えてから火にかけます。
沸騰したら小松菜の入れて30秒ほど茹でます。
あとはさっと冷水にさらしてからよく水けをしぼり、食べやすい大きさにカットします。これを1回で使う分ごとにラップします。そして冷凍用保存袋に重ならないように入れます。
これを金属トレイの上に乗せ、冷凍庫で保存すれば1か月は保存ができます。
ちなみに小松菜を冷凍保存するなら生のままといったん加熱調理してからだと、どちらがいいのでしょうか。実際に検証してみたところ生で冷凍すると味はかなり落ちてしまいました。なので冷凍するなら茹でてから冷凍した方がいいです。
小松菜を生で冷凍した場合と茹でて冷凍した場合の味や食感の違いをまとめるとこんな感じです。
詳しくは小松菜の冷凍保存は生と茹でるのとどっちが正解か検証したら意外な結果に!でも詳しく解説しているので、併せて参考にしてみてください。
ちなみに小松菜のゆで時間ですが、本当に30秒でいいのでしょうか。また先に茎をつけて長めに茹でなくていいのでしょうか。気になったので実際に検証してみました。
結果は以下の通りです。やはり葉も茎も30秒茹でたものが味も食感も最もよかったです。なのでおすすめは30秒です。詳しい検証結果については小松菜の茹で時間は20秒、30秒、1分でどれが正解?検証したら意外な結果に!でも解説しているので合わせて参考にしてみてください。
小松菜を少しでも長く日持ちさせたいならまずは購入段階でしっかりといいものを選ぶことも大切です。小松菜は葉が濃い緑色でみずみずしいもの、葉がぴんと張っているもの、葉に丸みがあるもの、葉の葉脈がくっきりしているものがいいです。
茎は太くてハリがあるもの、根元も太くてしっかりしているもの、根がしっかりと長いものも良品です。小松菜の詳しい見分け方については小松菜の見分け方・選び方、おいしさと鮮度を見分けるコツを紹介!で解説しています。
また以下では小松菜の見分け方・選び方を動画で解説しているので、併せて参考にしてみてください。
今回は小松菜の保存方法が本当に効果があるのかを検証してみました。そのまま保存すると、1日たっただけでもかなりしなびてしまいます。色もあせ、見た目にもおいしそうではありません。
一方ポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存した方は、5日間たってもしっかりとハリやみずみずしさを維持していました。さらに新聞紙で包んでからポリ袋に入れ、保存した方も5日目でもしっかりと鮮度を維持していました。ただ若干ですが、ポリ袋に入れたものだけに比べると、重さの減少量が多かったです。
なので一番のおすすめはポリ袋にそのまま入れてから、冷蔵庫の野菜室で立てて保存する方法です。新聞紙で包む手間がないので簡単で、しかも最も効果が高いです。