HOME > 食品を上手に冷凍保存・解凍する方法 > オクラの冷凍保存と失敗しない解凍のコツ、活用レシピも紹介
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オクラは日持ちのしづらい野菜で、そのままだとそれほど長くは保存できません。長期保存なら冷凍保存がおすすめですが、今回はオクラの冷凍保存の仕方について詳しく解説していきます。
オクラ茹でてから冷凍保存する方法や小口切りにして冷凍保存する方法、作り置きのおかずにして冷凍保存する方法などを紹介します。さらに冷凍したオクラの上手な解凍の仕方や冷凍したオクラを使ったレシピなども併せて紹介します。
オクラは日持ちがそれほどよくはありません。冷蔵庫の野菜室で保存しても3〜4日ほどしか保存できません。しかしながら茹でてから冷凍保存しておけば長期間の保存も可能です。ちなみに生のままでの冷凍保存はできません。
オクラは茹でてから冷凍保存することも可能です。その手順について解説します。まずオクラのガクの部分ですが、固いのでガクから上の部分を切り取ってから利用することも多いですが、ガクの部分だけ包丁で削り取ってもいいです。
ガクから上の部分を切り取る場合はゆでた後にしましょう。ゆでる前に切り取ると水っぽくなっていしまいます。
まずはオクラをさっと水洗いしてから、塩をふって両手でこすり合わせてうぶ毛をとります。産毛がついたままだと舌に引っかかる感じがあして触感があまりよくはありません。塩はオクラ8本に対して小さじ1杯ほどです。
そのままオクラを熱湯に入れて1分ほど茹でれば色が変わってくるので取り出して冷まします。
後はキッチンペーパーなどで水けをふき取って冷凍用保存袋に入れて、金属トレイの上にのせて冷凍保存します。保存期間は1か月ほど可能です。
ちなみにオクラは茹でる以外にもレンジでも調理できます。この場合どちらの方がいいのか気になるところです。実際に検証してみることにします。こちらは茹でたものです。見た目からしっとりとしています。食感も柔らかく、味もしっかりとしています。
一方こちらはレンジで加熱したものです。レンジで加熱する場合は加熱時間はオクラ100gで600Wなら1分30秒、500Wなら1分50秒です。量が増える場合はその分加熱時間も増え、量が倍なら加熱時間も倍になります。
食感の方はこちらもしっかり柔らかくなっていて、味もおいしかったです。若干ですがオクラの味が濃い感じもしますが、そんなに差はありませんでした。
味や食感もどちらもそんなに差がなかったので、量が少ない場合は手間も時間もかからないレンジで調理し、量が多い時はゆで時間の変わらない鍋で茹でる方法を選ぶといいのではないでしょうか。
詳しくはオクラは茹でるのとレンジでどっちが正解?検証してみたら意外な結果に!で検証記事を上げているので合わせて参考にしてみてください。
オクラを冷凍保存する場合は生の場合と加熱調理してからだとどちらがいいのでしょうか。実際に検証してみたところ、やはり生よりも加熱調理してから冷凍した方が、解凍後の味や食感は全然良かったです。
詳しくはオクラの冷凍保存、生、茹でのどれが正解なのかを検証してみたら驚きの結果に!でも解説しているので、併せて参考にしてみてください。
茹でてオクラを冷凍保存すると、下の画像のようになります。これが冷凍保存したオクラです。冷凍保存するとカチカチに固まります。食べる際は解凍が必要です。
冷凍した茹でたオクラは、解凍する場合は流水解凍するといいです。解凍では氷結晶が大きくなりやすいマイナス5度からマイナス1度の間と、酵素反応が起きやすい10度から40度の間の温度帯が特にダメージが出やすいといわれています。この時間帯をいかに短く通過するから鮮度を保つコツです。
こちらが流水解凍したものです。お浸しなどに使う場合は流水解凍したものを使いますが、スープや炒め物に利用する場合は直接凍ったまま使ってもかまいません。
時間がない時は電子レンジの生解凍キーで解凍してもいいです。解凍する量などによりかかる時間もかわるので、こまめに確認して解凍し過ぎないように注意しなから解凍するといいです。
茹でたオクラをカットして使いたいなら流水解凍で半解凍するか、電子レンジで半解凍してから使います。半解凍の状態だと粘りも出にくいので扱いやすいです。またあえ物などで味を染み込ませたいときも半解凍したオクラを使います。
それでは冷凍した茹でたオクラを使ったレシピをいくつかを紹介します。1つめはオクラのごま和えです。使う材料は以下の通りです。
まずは冷凍したオクラを前日から冷凍庫で自然解凍しておきます。時間がない時はレンジの生解凍をします。レンジの場合は加熱し過ぎないように注意してください。つぎにオクラを斜め切りにして半分にします。ボールにすり白ごま、しょうゆ、砂糖を加えてよく混ぜておきます。
これに半分にカットしたオクラを加えてよく合えたら出来上がりです。
もう一つ冷凍したオクラを使った簡単な和え物を紹介します。使う材料は以下の通りです。
まずは冷凍したオクラを前日に冷蔵庫に移して自然解凍しておきます。解凍したオクラを2〜3等分に切り分けます。ボールにしょうゆ、みりん、かつお節を入れて、オクラを加えてよく合えたら出来上がりです。
オクラは小口切りにして冷凍保存も可能です。先に切ってから冷凍保存しておけば、カットしたものを使いたい際に、一度解凍しなくてもそのまま料理に加えることができます。
保存の仕方はまずは上記の茹でて保存と同様にガクを削り、塩もみし、1分ほど茹でてから取り出して冷まします。そのあと小口切りにして冷凍用保存袋に薄く平らになるように入れます。小分けにしてラップで包んでもいいです。あとは金属トレイの上にのせて冷凍保存します。これで1ヵ月は保存ができます。
茹でてから小口切りにしたオクラを冷凍保存すると、下の画像のようになります。これが冷凍保存したオクラの小口切りです。冷凍保存するとカチカチに固まります。料理に使う際は直接冷凍のまま使ってもいいですが、和え物や料理の薬味として使う場合は解凍が必要です。
オクラの小口切りも解凍は流水解凍するといいです。解凍する時間がない場合は電子レンジの生解凍キーで解凍するといいです。加熱しすぎないよう様子を見ながら解凍しましょう。
それでは冷凍したオクラの小口切りを使ったレシピを一つを紹介します。今回は長いもとオクラの梅肉あえです。使う材料は以下の通りです。
まずは冷凍したオクラの小口切りを前日から冷凍庫で自然解凍しておきます。時間がない時はレンジの生解凍をします。レンジの場合は加熱し過ぎないように注意してください。
つぎに梅肉を細かく刻みます。ながいもは皮をむき1cmサイズに角切りにします。あとはオクラと梅肉、ながいもをボールに入れしょうゆをかけてよく合えたら出来上がりです。
冷凍したオクラの小口切りを使ったレシピをもう一つ紹介します。紹介するのはオクラとモロヘイヤのねばねば和えです。使う材料は以下の通りです。
冷凍したオクラは前日に冷蔵庫に移して自然解凍しておくといいです。
モロヘイヤは固くなった茎の部分はカットします。柔らかいものはそのままでもいいです。
鍋に水を張り、水1リットルに対して小さじ1/2の塩を加えて火にかけます。
沸騰したらモロヘイヤを茎の方から加えて1分、さらには全体をつけて30秒茹でます。
茹でたらさっと水洗いして水けをしぼり、みじん切りにしてボウルに入れます。
さらにオクラと塩昆布、めんつゆも加えてよく混ぜ合わせます。
器に盛って上からかつお節をふりかけたら出来上がりです。
食品の冷凍保存のコツは冷凍にかける時間をいかに短くするかです。短時間に冷凍出来ればその分鮮度の落ちも抑えることができます。そこでオクラを冷凍保存する際は金属トレイを使うようにしましょう。金属トレイは熱伝導率が高いので、上に乗せたオクラに素早く冷気が伝わり、その分早く冷凍することができます。
オクラを冷凍保存する際は保存袋の空気をしっかりと抜きましょう。空気は熱伝導率が低いので、空気がたくさん残っていると、その分冷凍にかかる時間も長くなっていしまいます。
食品を保存する場合はなるべく食品が薄く平らになるように並べます。こうすることで熱が均一にそして素早く伝わります。また解凍にかかる時間も短縮することができます。
冷凍保存では使いそびれて、いざ使う時にいつ保存したのかわからなくなるということもよくあります。長期保存ができるとはいえ限度があるので保存日が記入してあれば、まだ大丈夫なのか、あとどれくらい保存できるのかが判断しやすくなります。そこで冷凍保存するときは保存袋には保存日と保存した中身についてはしっかりと記入しておくようにしましょう。
ちなみに冷凍用保存袋といえばジップロックが有名ですが、こちらはあらかじめ保存袋の表面に日付や保存する食材名を記入する欄がプリントされています。ジップロックはS、M、Lとサイズがあり、スーパーやドラッグストアなどでも売っていますが、ネットでまとめて購入することもできます。
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あらかじめオクラのおかずを作っておき、冷蔵、冷凍保存しておくと、次からの料理で電子レンジで加熱するだけで簡単に料理に一品を加えることができ便利です。 まずはオクラのめんつゆ漬けについて紹介します。保存は冷蔵庫で3〜4日、冷凍庫で2週間ほど可能です。
まずはオクラのガクを包丁で削ってから塩もみし、熱湯で1分ほど茹でてから取り出し冷ましておきます。次にオクラを2〜3cmほどに斜め切りにして、冷凍用保存袋に入れてめんつゆも加えて軽くもんでおきます。そのまま食べる場合は冷蔵庫で1時間ほど置いて味を染み込ませます。
次にカレー炒めを紹介します。作り方はまずはオクラのガクを削って、塩をふって塩もみして表面の産毛をとって水洗いします。キッチンペーパーで水けをふいてから縦半分に切ります。
フライパンにサラダ油をひき、中火で熱してからオクラを入れて炒め、こんがりしてきたららカレー粉、しょうゆ、しお・こしょうを加えてさっと炒め合わせて出来上がりです。
オクラの作り置きを保存する場合は冷蔵庫なら容器などに入れて保存してもかまいませんが、冷凍保存する場合は冷凍用保存袋にいれての保存の方がいいです。冷凍用保存袋なら空気を抜いて密閉しやすく、平らになるように入れればはやく冷却させることもできます。
作りおきにしたほうれん草のおかずは自然解凍だと水っぽくなるので、電子レンジで解凍するといいです。このさい一気に加熱までしてしまうと冷凍用保存袋では耐えきれない場合があります。そのためまずは解凍キーで解凍だけしておき、そのあと耐熱容器に移して温めるといいです。オクラのめんつゆ漬けは自然解凍でもいいです。
冷蔵庫は0度から5度の保温温度に設定されています。一方冷凍庫は食品をしっかりと冷凍させるためマイナス18度に設定されています。食品は急速冷凍させるほど鮮度を保って保存ができます。そのため高価格な製品ではマイナス30度に設定しているものもあります。
オクラは冷蔵庫の野菜室でも保存ができます。オクラをポリ袋に入れて軽く口をしめて保存します。これで1週間は保存ができます。
オクラはざるにのせて2〜3日ほど天日干しにしてから、保存袋やビンにいれて冷蔵庫で保存もできます。この場合は1か月ほど保存ができます。オクラの保存方法全般についてはオクラの保存方法と保存期間、長持ちのコツで解説しています。
ちなみに以下の動画では実際にキッチンペーパーで包んでポリ袋に入れて保存する方法の効果を検証しています。併せて参考にしてみてください。オクラは冷凍保存することで長期保存も可能ですが、鮮度を保ちたいならまずは購入段階でいいものを選ぶことも大事です。そこでオクラの選び方・見分け方についても解説します。オクラは鮮やかな緑色ではりつやがあるもの、それほぞサイズが大きくないものがいいです。表面の産毛が全体に密に生えているものも良品です。
角のあるオクラは角がはっきりとしたもの、へたの切り口はみずみずしくて変色していないものも選ぶ際のポイントになります。このほか手に取ってみて他よりも重たいもの、切ったときに種があまり成長していないものも新鮮です。詳しくはおいしいオクラの見分け方・選び方で解説しています。
また下の動画でもオクラの見分け方・選び方を解説しているので合わせて参考にしてみてください。
オクラは冷凍保存する場合は茹でてから冷凍保存します。そのまま保存したり小口切りにしてから保存したりします。どちらも1か月ほど保存が可能です。薬味や和え物などに使う時は冷蔵庫で自然解凍し、炒め物やスープなどに使う場合は冷凍のままでも自然解凍した後でもどちらでも構いません。
作りおきのおかずにしてから保存袋に入れて冷凍保存してもいいです。この場合2週間ほど保存ができます。