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大葉(青じそ)の保存方法を検証、水に浸ける方法は本当に効果があるの?

大葉(青じそ)の保存方法を検証、水に浸ける方法は本当に効果があるの?

はじめに

大葉は乾燥に弱く上手に保存しないと鮮度が落ちるのも早いといいます。そこで今回は大葉の保存方法をいくつか試してみて、その保存効果がどのくらいなのかを実際に検証してみることにします。

保存方法の紹介

まずは保存方法の紹介です。大葉は乾燥しやすいのでこのようにポリ袋に入れて口をしめて保存します。

大葉をポリ袋に入れて冷蔵保存

もう一つはさらに乾燥を防ぐためこのように大葉がおさまるビンか容器に入れ、そこに少し水を入れます。

大葉の茎の先を水に浸ける

この水に大葉の茎の切り口が浸かるように立てかけます。

水に浸かった大葉の茎先

乾燥しないようにふたをして野菜室で保存します。

大葉の茎先を水に浸けて蓋をして冷蔵保存

そして最後は比較のために何もせずにそのまま野菜室で保存します。この3つの保存方法で保存効果を比較検証していきます。

大葉をそのまま野菜室で保存

大葉をポリ袋に入れて保存する

ポリ袋に入れて保存した大葉の見た目の変化

まずはポリ袋に入れて保存する大葉(青じそ)です。こちらは1日目です。ハリもあってみずみずしいです。

大葉をポリ袋に入れて冷蔵保存1日目

こちらは2日目です。若干ハリが弱くなってきた感じがします。

大葉をポリ袋に入れて冷蔵保存2日目

こちらは3日目です。ハリとともにつやも少しなくなってきている感じがします。

大葉をポリ袋に入れて冷蔵保存3日目

こちらは5日目です。3日目からさらにしなっとしてきています。

大葉をポリ袋に入れて冷蔵保存5日目

こちらは1週間目です。もうだいぶしなびてきています。しっかりとポリ袋に入れて乾燥対策を講じていたので、通常の野菜ならハリやみずみずしさも維持できるのですが、大葉の場合は乾燥しやすいので、ポリ袋に入れても1週間もすればこんなにもしなびてしまうようです。

大葉をポリ袋に入れて冷蔵保存1週間目

1週間目までの変化を並べるとこんな感じです。2日目でもややしなびれてきていて、そこから日を追うごとにしなびて行っているのがわかるかと思います。

大葉をポリ袋に入れて冷蔵保存1日目から1週間目

ちなみに1週間目の大葉を持ってみるとこんな感じで、ハリもなくしなっと垂れさがっています。

しなびてハリのないポリ袋に入れて1週間目の大葉

ポリ袋に入れて保存した大葉の重さの変化

重さの変化も見ていきます。1日目は1.086gです。2日目は0.910g(-16.3%)、3日目は0.856g(-21.2%)5日目は0.732g(-32.6%)、1週間目は0.589g(-45.8%)です。

ポリ袋に入れて冷蔵保存した大葉の1週間目までの重さの変化

ポリ袋に入れていたにもかかわらず、1週間で半分近くにまで重さが減ってしまいました。

経過日数重さ(増減率)
初日のポリ袋に入れて保存する大葉1.086g
2日目のポリ袋に入れて保存した大葉0.910g(-16.3%)
3日目のポリ袋に入れて保存した大葉0.856g(-21.2%)
5日目のポリ袋に入れて保存した大葉0.732g(-32.6%)
1週間目のポリ袋に入れて保存した大葉0.589g(-45.8%)

大葉の切り口を水に浸して保存する

切り口を水に浸して保存した大葉の見た目の変化

次は切り口を水に浸して保存する大葉(青じそ)です。こちらは1日目です。こちらもハリとみずみずしさがあります。

大葉の茎先を水に浸けて冷蔵保存1日目

こちらは1週間目です。初日と比べるとやや濃い緑が明るくなってきている感じはしますが、ハリつやに関しては全然変わっていません。

大葉の茎先を水に浸けて冷蔵保存1週間目

入れていた容器の影響で少し丸まった形でおさまっていたので全体的にそり気味ではありますが、

1週間目までの変化はこんな感じです。徐々にそってきているのと、色が少し明るくなってきてはいますが、ハリやみずみずしさにほぼ変化がないのがわかるかと思います。

大葉の茎先を水に浸けて冷蔵保存1日目から1週間目

こちらも1週間目の大葉を手に取るとこんな感じで、しっかりとハリがあるのがわかるかと思います。

ハリのある茎先を水に浸けて1週間目の大葉

ポリ袋の方と比べるとこんな感じです。ハリが全然違うのがわかるかと思います。

ポリ袋に入れて1週間目のしなびた大葉と、水に浸けて1週間目のハリのある大葉

切り口を水に浸して保存した大葉の重さの変化

重さの変化も見ていきます。1日目は0.962gです。2日目は1.002g(+4.1%)、3日目は0.994g(+3.3%)5日目は0.903g(-6.2%)、1週間目は0.923g(-4.1%)です。こちらは1週間たってもそんなに重さは減っていません。

茎先を水に浸けて冷蔵保存した大葉の1週間目までの重さの変化

経過日数重さ(増減率)
初日の水に浸けて保存する大葉0.962g
2日目の水に浸けて保存した大葉1.002g(+4.1%)
3日目の水に浸けて保存した大葉0.994g(+3.3%)
5日目の水に浸けて保存した大葉0.903g(-6.2%)
1週間目の水に浸けて保存した大葉0.923g(-4.1%)

大葉をそのまま保存する

そのまま保存した大葉の見た目の変化

最後は何もせずにそのまま野菜室で保存する大葉(青じそ)です。こちらは1日目です。ハリつやがあってみずみずしいです。

大葉をそのまま冷蔵保存1日目

こちらは2日目です。たった1日でここまで大きくしなびれてしまいました。何もしないでそのまま野菜室で保存すると1日で相当乾燥が進んでしまいます。すでに相当乾燥してしまっているのでそのまま保存する方法での検証は2日目までとします。

大葉をそのまま冷蔵保存2日目

2日目までの変化を並べるとこんな感じです。大きくしなびてしまっているのがわかるかと思います。

大葉をそのまま冷蔵保存1日目と2日目

保存方法ごとの変化を並べるとこんな感じです。1週間目のポリ袋に入れて保存した大葉もかなりしなびれていますが、そのまま保存したものはたったの2日目でさらに乾燥が進んでいます。

それぞれの保存方法で保存した大葉の見た目の変化を比較

そのまま保存した大葉の重さの変化

重さの変化も見ていきます。1日目は0.998gです。2日目は0.386g(-61.4%)です。1日で水分が大幅に抜けてしまったのがわかるかと思います。

そのまま冷蔵保存した大葉の2日目までの重さの変化

経過日数重さ(増減率)
初日のそのまま保存する大葉0.998g
2日目のそのまま保存した大葉0.386g(-61.4%)

保存方法ごとの重さの変化を並べるとこんな感じです。やはりそのまま保存したものが2日目にもかかわらず最も重さの減りが多いです。

それぞれの保存方法で保存した大葉の重さの変化を比較

ちなみにしなびてしまった大葉も、再生させて再びハリやみずみずしさを取り戻すこともできます。このように水に浸けて冷蔵庫においておくという方法です。

しなびた大葉を水に浸ける

これで6時間ほど置いておくとこのようにかなりハリが元に戻ります。詳しくはしなびた大葉(青じそ)が本当に元通りになるの?、復活術、再生術を実践しますで解説しています。

しなびれる前の大葉としなびた大葉と、水に浸けて再生させた大葉

水に浸けて保存した大葉の味の変化は?

ちなみに水に茎の先をつけて保存した大葉ですが、水に浸けたことで味は薄まってしまったのではないかと気になったので、味の方も確認してみました。

比較としてしなびてはしまいましたが、水には浸けずにポリ袋に入れて保存した大葉と食べ比べてみました。食べてみた結果は味はどちらもそんなに差はなくて、しっかりと大葉の香りや風味がありました。

水に浸けたのは茎先だけだったので、さほど味には影響しなかったようです。食感の方はやはり水に浸けていたほうがしっかりとハリがあってよかったです。

ポリ袋に入れて保存した大葉と茎先を水に浸けて保存した大葉の味や食感の違い

ちなみに今回の検証については以下の動画でも詳しく取り上げているので、併せて参考にしてみてください。

まとめ

今回は大葉の保存方法が本当に効果があるのかどうかを検証してみました。以外にもポリ袋に入れるだけだと1週間もするとかなりしなびてしまいました。

一方で茎の先を水に浸ける方法なら1週間たってもしっかりとハリやみずみずしさを維持することができます。なので大葉を保存する場合はこちらの方法をおすすめします。

※参考書籍
新・野菜の便利帳
野菜のソムリエ
農家が教える野菜の収穫・保存・料理

最終更新日 2023/08/16

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この記事を書いた人

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生活知恵袋の管理人で管理人の名前も生活知恵袋と申します。料理研究家です。2002年より当サイトを運営。野菜を中心に食品に関する見分け方や保存方法などを、実際の検証とともに解説した記事を多数執筆。光熱費や水道代の節約、衣服や住まい、掃除に関する豆知識も紹介。

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