HOME > 食品を上手に冷凍保存・解凍する方法 > さやいんげんの冷凍保存と失敗しない解凍のコツ、活用レシピも紹介
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さやいんげんはそれほど日持ちの良い野菜ではないので、旬の時期などにたくさん買ってきた場合はそのままだと全部使いきる前に傷んでしまいます。そんな時は冷凍保存しておけば、比較的長く保存できます。
ただ冷凍保存するとはいっても生のまま冷凍するのか、茹でてから冷凍するのか、レンジで加熱してから冷凍するのかどれがいいのかよくわからない方も多いかと思います。
そこで今回は実際にそれぞれの方法で保存してみて、どう違うのかを検証してみることにします。
さらにさやいんげんの上手な解凍の仕方、冷凍したさやいんげんを使ったレシピなども紹介していきます。
それではさやいんげんの冷凍保存の仕方を解説します。ちなみにさやいんげんは冷凍保存しておけば1か月は保存が可能です。
まずはさやいんげんを茹でる方法です。先にさやいんげんのへたの部分をカットします。次に水で洗います。
鍋に水と水1リットルに対して大さじ1の塩を加えて火にかけます。沸騰したらさやいんげんを入れて2分茹でます。
茹でたらさっと水に浸けてざるにあげます。このまま冷めるまで待ちます。
冷めたらキッチンペーパーで水けをふき、冷凍用の保存袋に入れて冷凍保存します。このまま2週間冷凍保存します。
次ぎはレンジで蒸し焼きにする方法です。こちらも同じようにへたをカットして水で洗ったら、水に濡れたままさやいんげんを耐熱皿に入れます。上から軽く塩をふったらラップをします。
これでレンジで加熱します。加熱時間はさやいんげん100gに対して600Wで2分30秒から3分です。今回は皿が少し大きめだったので3分加熱します。
加熱したらこちらも流水に浸けてからざるにあげて冷まします。冷めたらキッチンペーパーで水けをふいて冷凍用保存袋に入れます。これで冷凍保存します。
最期は生のまま冷凍保存する方法です。こちらはへたをカットして水で洗ったら、水けをキッチンペーパーで拭いて生のまま冷凍用保存袋に入れます。これで冷凍保存します。
それでは冷凍保存したそれぞれのさやいんげんを解凍してみることにします。解凍は流水解凍と加熱解凍で行います。まずは流水解凍です。
流水解凍の場合は生のさやいんげんはまだ火を通していないので、茹でたものとレンジで蒸し焼きにしたもので検証します。冷凍したさやいんげんをポリ袋に入れ、ストローなどで中の空気を吸ってこのように密封にします。
これを容器に入れ、上から水をたらして流水解凍します。水温は20度ほどで6分ほどで解凍できました。
まずは冷凍した茹でたさやいんげんです。
こちらはそれを流水解凍したものです。食べてみたところ食感はしっかりシャキシャキ感もあってよかったです。味もさやいんげんの味や風味、甘みがしっかりあっておいしかったです。
こちらは冷凍したレンジで蒸し焼きにしたさやいんげんです。
こちらはそれを流水解凍したものです。食べてみたところこちらもしっかりシャキシャキ感がありました。味の方は若干こちらの方が味や風味、甘みは濃いかなという気がします。
2つを食べ比べて見た結果はどちらも食感は適度なシャキシャキ感でよかったです。味の方はレンジの方が少し味や風味、甘みが濃厚でしたが、茹でた方も十分おいしかったです。
味や食感の違いを星で表すならレンジで蒸し焼きにしたほうが星5なら、茹でた方は星4.5といった感じです。味や食感の違いをまとめるとこんな感じです。
次はフライパンで炒めて加熱解凍してみることにします。このように冷凍のさやいんげんをフライパンで炒めます。
こちらは冷凍した生のさやいんげんです。
こちらは加熱解凍したものです。食べてみたところ生っぽくて青っぽさがかなりあって全然おいしくありませんでした。
生で冷凍したとはいえ、炒めて火を通しているので生っぽさも減るかなとは思ったのですが、ここまで味が落ちたのは意外でした。食感は適度な柔らかさです。
こちらは冷凍した茹でたさやいんげんを加熱解凍したものです。食べてみたところこちらは加熱することでやや甘みも増し、味や風味もしっかりあっておいしかったです。食感も適度なやわらかさです。
こちらは冷凍したレンジで蒸し焼きにしたさやいんげんを加熱解凍したものです。食べてみたところこちらも甘みが増してよかったです。味や風味、甘み自体も茹でたものより少し濃くておいしかったです。食感は適度な柔らかさでした。
3つを食べ比べてみた結果は食感はどれもそれほど変わりませんでしたが、こちらも茹でたものよりもレンジで蒸し焼きにしたものの方が少し味が濃厚でよかったです。
生で冷凍したものに関しては全然おいしくはありませんでした。星で表すならレンジで蒸し焼きにしたものが星5なら茹でたものは星4.5、生は星1といった感じです。加熱調理した際の味や食感をまとめるとこんな感じです。
ちなみに生で冷凍したものも茹でればだいぶましになるんじゃないかなと思って茹でても見ました。
こちらは茹でたものですが、食べてみたところ茹でてもそんなに生っぽさ、青っぽさは変わりませんでした。やはり生での冷凍だとどうやってもダメなようです。
さやいんげんを冷凍保存するなら生と茹でたものとレンジで蒸し焼きにしたものでどれが一番いいのかを検証しました。結果は流水解凍した場合でも加熱解凍した場合でもレンジで蒸し焼きにしたものが一番味や食感がよかったです。
なのでさやいんげんを冷凍保存するならレンジで蒸し焼きにしてから冷凍保存するのをおすすめします。ちなみに生での冷凍保存は大きく味が落ちるのでやらない方がいいです。
それでは冷凍保存した茹でたさやいんげんを使ったレシピを一つ紹介します。今回紹介するのはさやいんげんと油揚げの煮物ですです。使う材料は以下の通りです。
まずは冷凍保存したさやいんげんを前日から冷凍庫で自然解凍しておきます。時間がない時はレンジの生解凍をします。レンジの場合は加熱し過ぎないように注意してください。次にさやいんげんを2,3等分に切り分けます。油揚げは全体に熱湯をかけて油抜きした後、さやいんげんの細さぐらいに短冊切りにします。
鍋に酒、しょうゆ、みりん、水、顆粒だしの素を入れてから一煮立ちさせたら、さやいんげんと油揚げを入れて落し蓋をし、弱火で7分ほど煮込めば出来上がりです。
さやいんげんは肉巻きにしておいて冷凍保存することもできます。まずはさやいんげんを茹でてから取り出して冷ましておきます。次に塩・胡椒をふった豚の薄切り肉で巻いていきます。
後は冷凍用保存袋に重ならないようにして入れて、金属トレイの上にのせて冷凍保存します。これで1ヵ月は保存できます。豚の薄切り肉の代わりにベーコンで巻いてもおいしいです。
さやいんげんの肉巻きはフライ用の衣をつけてから冷凍保存してもいいです。調理する際は冷凍のまま揚げます。
さやいんげんの肉巻きを冷凍保存すると、下の画像のようになります。冷凍保存するとカチカチに固まります。このあとフライパンで焼きますが、冷凍のままでも解凍してからでもどちらでも構いません。
解凍は前日に冷蔵庫に移して自然解凍するといいです。常温で解凍するよりも低温下で解凍した方が水分の流出も少なくて済み、味や食感の落ちも最小限に抑えることができます。解凍すると下の画像のようになります。冷凍のままでも調理できますが、解凍した方が調理時間はその分短くて済みます。
実際に冷凍したさやいんげんを焼いていきます。使う材料は以下の通りです。
まずはフライパンに油を引いて熱します。さやいんげんの肉巻きを入れて中火で焼きます。弱火にして蓋をしてじっくりと中まで蒸し焼きにします。最後はめんつゆを上からかけて絡めて出来上がりです。
さやいんげんはそのまま保存するよりも、加熱処理してからの方がいいです。これはさやいんげんに含まれる酵素の働きによります。酵素は低温下ではその働きは低下しますが、それでも徐々に食品の味や鮮度は低下していきます。そこであらかじめ加熱処理して酵素の働きを抑えることで、保存による食品の味や鮮度の低下を少なくすることができます。
野菜を冷凍保存するときはいかに素早く冷凍させるかが鮮度を保つコツになります。そこで金属トレイを使います。金属トレイは熱伝導率が高いので、金属トレイにのせることで素早く食品を冷やすことができます。
冷凍保存で大事なのは冷凍にかける時間を短くすることですが、熱伝導率の低い空気が保存袋にたくさん残ったまま保存すると、その分冷却に時間がかかります。保存袋を使って冷凍保存する場合は空気はしっかりと抜くようにしましょう。
食品を早く冷凍させたいなら、なるべく平らになるように保存袋に入れるといいです。表面積が増えてより冷却されやすくなり、また全体に均一に冷却されます。さらに解凍時も解凍にかかる時間を短くすることができます。
冷凍保存の場合、長期保存できることからついつい使いそびれてしまい、後になっていつ保存したのかわからなくなるといった事態にも陥りがちです。冷凍保存にも限度があるので、あまりに長く保存していると食べられなくなります。そこでいつ保存したかがわかりやすいよう、保存の際に保存袋に保存日と中身について記載しておくといいです。
ちなみに冷凍用保存袋といえばジップロックが有名ですが、こちらはあらかじめ保存袋の表面に日付や保存する食材名を記入する欄がプリントされています。ジップロックはS、M、Lとサイズがあり、スーパーやドラッグストアなどでも売っていますが、ネットでまとめて購入することもできます。
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あらかじめさやいんげんのおかずを作っておき、冷蔵、冷凍保存しておくと、次からの料理で電子レンジで加熱するだけで簡単に料理に一品を加えることができ便利です。 まずはさやいんげんと豚肉の炒め煮について紹介します。保存は冷蔵庫で3〜4日、冷凍庫で2週間ほど可能です。
まずは豚肉は一口大に、さやいんげんは固いさやの部分を切り落としてから半分に斜め切りにします。フライパンにサラダ油を引いて熱してから豚肉を炒めます。色が変わって火が通ってきたらいんげんとしょうがのせん切りを加えてさらに炒めます。
フライパンにだし汁、しょうゆ、酒、砂糖、塩を加えて一煮立ちさせ、弱火にして蓋をして7〜8分ほど煮込んで完成です。
次にさやいんげんの黒ごま和えを紹介します。黒ゴマの香ばしい風味がよく合う和え物です。作り方はまずはさやいんげんの固いへたの部分を切り取ってから塩ゆでします。つぎに3〜4cmの長さに切り分けます。さやいんげんにしょうゆをかけてから汁気を切ります。
ボールに黒すりごま、砂糖、みそ、ごま油を加えてよく混ぜ、そこにさやいんげんを入れてしっかりと和えたらできあがりです。
さやいんげんの作り置きを保存する場合は冷蔵庫なら容器などに入れて保存してもかまいませんが、冷凍保存する場合は冷凍用保存袋にいれての保存の方がいいです。冷凍用保存袋なら空気を抜いて密閉しやすく、平らになるように入れればはやく冷却させることもできます。
作りおきにしたさやいんげんのおかずは自然解凍だと水っぽくなるので、電子レンジで解凍するといいです。このさい一気に加熱までしてしまうと冷凍用保存袋では耐えきれない場合があります。そのためまずは解凍キーで解凍だけしておき、そのあと耐熱容器に移して温めるといいです。
冷蔵庫は0度から5度の保温温度に設定されています。一方冷凍庫は食品をしっかりと冷凍させるためマイナス18度に設定されています。食品は急速冷凍させるほど鮮度を保って保存ができます。そのため高価格な製品ではマイナス30度に設定しているものもあります。
さやいんげんは冷蔵庫の野菜室でも保存ができます。新聞紙かキッチンペーパーで包んでからポリ袋に入れて軽く口をしめて保存します。これで1週間は保存ができます。さやいんげんの保存方法全般についてはさやいんげんの保存方法と保存期間、長持ちのコツで解説しています。
さやいんげんは鮮やかな緑色で細長くて太さは均一なもの、豆の形があまり浮き上がっていないものが育ち過ぎていなくて鮮度がいいです。さやの先がピンとしているもの、触ると張りのあるものも良品です。詳しくはおいしいさやいんげんの見分け方・選び方で解説しています。
さやいんげんを冷凍保存する場合はレンジで加熱してから冷凍保存します。さやいんげんの肉巻きなど料理の下ごしらえをした段階で冷凍保存してもいいです。解凍は和え物やサラダに利用する場合は前日に冷蔵庫で自然解凍しておきます。
汁ものや炒め物、煮物などに利用する場合は冷凍のまま使ってもいいです。さやいんげんの肉巻きも冷凍のままプライパンで焼いてもいいです。