市販のトマトの中には赤みのやや薄いものや青みがかったもの、緑に近い色をしたものを見かけることもあります。イメージでは赤みの強い方が酸味や甘みが強そうな気がしますが、実際のところはどうなのでしょうか。
そもそも青みがかったトマトは食べれるのでしょうか。気になったので赤いトマトと青いトマトを実際に食べ比べて見て、味や食感の違いを確かめてみることにします。
色味以外はなるべく条件は同じにしたいので、同じパックに入れて販売されていたトマトで、赤みの強いものと青っぽいものを今回食べ比べてみることにします。
ちなみに青いトマトに関してよく調べる前に検証したので、食べていいのかどうかもよくわからず当然食べれるものだと思って青いトマトを食べてしまいました。
しかしながら後になって調べてみたところ青いトマトは食べない方がいいという情報もちらほら見かけました。青いトマトには「トマチン」と呼ばれる緑のじゃがいもに含まれる「ソラニン」によく似た成分が含まれているそうです。
ただ知らなかったとはいえ実際に食べてみましたが、特におなかを壊したり体調を崩すこともなく、特に何も問題はありませんでした。
そこでさらに良く調べてみたところこのトマチンというのは3400gの未熟果実のトマトを食べた際に毒性が問題になるもので、3400gといえば通常のトマト200gの17個分です。
しかも未成熟とはいえすでに大きく成長していて、赤くなる前の青いトマトのトマチンの量は未熟果実の10分の1程度だそうです。なのですでに大きく成長している青いトマトを1個や2個食べたところで大きな問題はないと考えられます。
もちろん人によって個人差などもあるかもしれないので、気になる方は食べない方がいいかもしれません。
またまだサイズの小さい未熟な青いトマトの場合はトマチンをはじめとした苦み成分も多いので、食べて見て苦みのあるものや苦みの強いものも避けた方がいいです。
ここまでは青いトマトが食べられるのかどうかを見ていきましたが、実際に青いトマトと赤いトマトを食べ比べて見て、味や食感がどのように違うのかを確かめてみることにします。
まずは青いトマトを半分にカットします。断面を見たところ色こそやや青っぽいですが、みずみずしくて通常のトマトとそんなに違いは見られません。
食べやすい大きさにカットして食べてみたところ、意外なことに味の方は酸味も甘みもしっかりあって普通のトマトとそんなに変わらないです。青っぽい味を予想していたので、これには拍子抜けした感じです。
こちらの糖度計を使って糖度を計ってみたところ、糖度は4.0で通常のトマトとほぼ同じでした。ただ青い皮に近い部分で一部で若干青っぽさを感じるところもありました。
一方食感の方はトロっとした柔らかさはなくて、まだ固さが残る感じです。また皮も少し固い感じがあります。なので食感は通常のトマトの方が大分いいです。ちなみに苦みなどは一切ありませんでした。
こちらは通常の赤いトマトです。
断面はこんな感じです。青いトマトに比べるとこちらはしっかりと中まで赤くなっています。
青いトマトと比べるとこんな感じです。色見の方は大分差がありますが、みずみずしさはどちらもそんなに差はないです。
食べてみたところこちらもしっかりと甘みと酸味があっておいしかったです。ただ青いトマトに比べて特別甘味や酸味が強いといった感じはありませんでした。こちらも糖度計で糖度を計ってみたところ4.0で、以外にも同じ数値でした。
ただ食感の方はこちらはしっかりと柔らかくてよかったです。
2つを食べ比べて見た結果は青いトマトの方は若干青っぽさを感じましたが、全体的な甘みや酸味に関してはそんなに差はありませんでした。
ただ食感の方は大分差があって、青いトマトの方はまだ固さが残っていて食感はあまりよくはありませんでした。星で表すなら赤いトマトが星5なら青いトマトは星3ぐらいです。味や食感の違いをまとめるとこんな感じです。
今回の検証についてはこちらの動画でも取り上げているので、合わせて参考にしてみてください。
ちなみ青いトマトですが常温で保存すれば追熟して赤くなってきます。こちらは青いトマトですが、これを乾燥しないようにポリ袋に入れ、口はしめないで室内で常温保存します。
こちらは1週間たったものですが、しっかり追熟して真っ赤なトマトになっています。
追熟していく様子はこんな感じです。カットして食べてみましたが、甘くておいしいトマトでした。
ちなみに検証時の気温は28度から29度でしたが、だいたい15度以上あれば追熟するようです。青いトマトを常温で保存して赤く追熟させた時の検証結果については青いトマトを常温保存で追熟させたら何日で赤くなるの?リンゴと一緒がいいの?実際に検証してみた!でも詳しく解説しているので合わせて参考にしてみて下さい。
今回は赤いトマトと青いトマトはどちらの方が甘みや酸味があるのかを検証してみました。検証過程で青いトマトが食べられるのかどうかも見ていきましたが、今回のトマトはすでにしっかり大きくなっていたので食べても問題はありませんでした。
味の方は青いトマトは若干青っぽさはありましたが、酸味や甘みはほぼ赤いトマトと変わりませんでした。ただ食感の方はまだ固さの残るトマトだったので、味と食感の両方を考慮すると赤いトマトの方がおいしかったです。