買ってきたトマトがまだ青かった時は、そのまま食べるよりも追熟して赤くしてから食べた方がいいといわれています。ただ追熟はどのようにすればいいのか、追熟には何日ぐらい必要なのかも気になるところです。
そこで今回はまだ青いトマトを買ってきて、実際に追熟させてみて何日ぐらいで赤くなるのかを検証してみることにします。
そもそも青いトマトを食べても大丈夫なのかどうかも気になるところだと思います。青いトマトにはトマチンと呼ばれる物質が含まれています。トマチンは少量であれば問題はありませんが、大量に摂取すると毒性が問題となります。
市販のトマトであれば青いトマトであっても既に大きくなっていて、あとは赤く熟すのを待つ段階なので、トマチンの量も微量で、1個、2個程度であれば食べても問題ないレベルだそうです。
ただそれでも青いトマトはまだ実はだいぶ固くて、赤いトマトに比べると食感は大分落ちるので、あまりおいしいものではありません。なので食べるならやはり赤く熟してから食べる方がいいです。
それでは実際に青いトマトを追熟させていくことにします。まずは追熟の仕方について解説します。追熟させる場合は15度から25度くらいの気温が必要なそうです。
ただ夏場だったのでやや気温が高くて28度から29度くらいの気温で今回は室内で常温で追熟させてみることにします。
追熟では青いトマトをこのようにポリ袋に入れ、口は締めずに開いたままにします。しっかりと締めた方が乾燥対策には良いのですが、しめたままだと湿気もたまりやすく、中に結露ができやすくなります。
冷蔵庫などの低い気温であれば2,3日ごとにチェックして水滴をふけばまだ大丈夫ですが、常温でしかも気温が高めだと、湿度の高い環境ではカビが発生しやすくなります。
なのでカビ対策として今回は袋を開けたままにします。これでも何もしないよりは乾燥対策にはなります。
こちらをダンボールの上に置き、室内で常温保存します。
それでは実際に変化を見ていきます。まずは1日目です。このようにまだ全体的に青い色をしています。反対側もこのように全面青い色です。
こちらは2日目です。一部が若干赤みを帯びてきた感じはありますが、まだ大分青いです。反対側も同様に若干赤みを帯びてきていますがまだ大分青いです。
こちらは3日目です。割と目で見てもはっきりとわかる程度に赤く熟し始めてきています。反対側もうっすらと赤みを帯びている範囲が広がっています。
こちらは4日目です。4日目にもなると大分赤も濃くなってきていて、残った緑の部分も減って黄色っぽくなってきています。反対側も垢みおを尾田範囲もだいぶ広がり、色も濃くなってきています。
こちらは5日目です。5日目ではさらに熟して赤みが増してきています。赤い部分の割合がかなり多くなりその色も濃くなってきています。反対側ももうかなり熟して全体的に赤くなってきています。赤見が少し薄い部分が残っているという感じです。
こちらは6日目です。さらに赤い範囲が広がり赤色自体もより濃いめになってきています。反対側も全体的により赤みが濃くなってきています。
こちらは1週間目です。全体的にさらに赤が濃くなってきています。反対側もより濃い赤になってきています。すでにこの時点で十分に赤くなっているようにも見えますが、まだへた側で少し黄色みのある部分も残っているので、もう1日様子を見てみることにします。
こちらは8日目です。さらに少し赤みが濃くなってきている気がします。反対側もさらに少し赤みが濃くなっている気がします。
若干黄色っぽい部分に関してはあまり変わっていないので、この辺が限界なのかなという気もします。なので検証はここまでとします。
8つは並べられなかったので1週間目までの変化を見ていくとこんな感じです。徐々に赤く色づいて行く様子がわかるかと思います。青一色だったものが1週間ほどでしっかりと真っ赤に熟したトマトになりました。
反対側も並べてみるとこんな感じです。こちらも青一色だったものがしっかり真っ赤に熟しているのがわかるかと思います。
固さについても見ていきます。こちらは1日目です。まだ実はかなり固いです。
こちらは5日目です。まだ皮が厚みがある感じはありますが、初日に比べるとかなり固かった感じはなくなっていてだいぶ柔らかくはなっています。
こちらは8日目です。皮の厚い感じもなくなり、通常のトマトと同じような適度な弾力と柔らかさになっています。
ちなみに味や食感の方がどうなっているのかも気になったので実際に食べてみることにしました。まずはこのように半分にカットします。中もこのようにしっかりと赤く熟しているのがわかるかと思います。
このようにカットしたものを食べてみましたが、特に青っぽい味はなく、酸味と甘みのあるおいしいトマトでした。食感もハリとみずみずしさ、適度な柔らかさでよかったです。
ちなみに糖度はどのくらいか測ってみましたが4.2%でした。これは一般的なトマトの糖度です。
それから今回の検証ですが1日目から7日目までの気温と湿度はこんな感じです。8日目の気温は29度だったので、全体を通して28度から29度の気温帯での検証でした。
一応一部は青いものの大分赤くなっているトマトでも追熟効果を検証してみました。こちらは1日目です。上から見るとだいぶ青さが目立ちます。反対側はだいぶ赤みはありますが、まだ青っぽさもあります。
ここから1週間目までの変化はこんな感じです。こちらは2日目でもうかなり赤くなり、3日目にはほとんど真っ赤になっています。そこから4日目、5日目と赤みがより濃くなり、5日目の時点でもうすっかり赤く熟しています。
6日目、7日目はそんなに変化はありません。すでに一部が赤みを帯び出しているトマトであれば、3日でかなり赤くなり、5日もすれば十分に赤く熟すようです。
ちなみに5日目でもやや黄色い部分も残っていますが、6日目、7日目でもそこはあまり変わってはいません。どうやら黄色い部分は熟しても残ってしまうこともあるようです。
反対側の1週間での変化も見てみるとこんな感じです。こちらも2日目で大分赤くなり、3日目には十分に真っ赤になっています。4日目でもかなり赤くなり、5日目以降はそれほど変化はありません。
固さについては1日目はまだだいぶ固さを感じます。
5日目ではもう触ったときの表面の固い感じはなくなっていて、皮の厚みもそんなに感じず、かなり柔らかくなっています。
ちなみに味や食感の方も確認してみることにします。こちらは1週間常温保存したものを半分にカットした断面です。このように中までしっかりと赤くなっていてみずみずししいです。
食べやすいようにくし切りにカットしました。こちらを食べてみたところしっかりとトマトの甘みや酸味があり、食感も果肉が詰まって柔らかくなっていてよかったです。
糖度も計ってみましたがこちらも4.2%でした。
一応同じ気温帯で同じように一部は青いものの赤くなっているトマトでも追熟効果を検証してみました。
1週間目までの変化はこんな感じです。こちらも4日目ですっかり真っ赤に熟していて、さらに黄色い部分も残ってはいません。
このようにまだ青いトマトも個体差で黄色い部分が残るものや残らないものが出てくるようです。ただ多少表面に黄色い部分が残っていても、しっかり熟しているので味は全然おいしいです。
比較のために青いトマトを冷蔵庫の野菜室という低温下で保存した場合もどうなるかを検証しました。野菜室というのは5度から10度の気温で、追熟には向かない気温帯です。
こちらも青いトマトをポリ袋に入れ、口を閉めてから野菜室で保存します。
それでは実際に変化を見ていくことにします。まずは1日目です。このようにまだ全然青いです。反対側も同様に全体的に青いです。
ここから1週間目までの変化を見ていきます。1週間たってもほとんど色に変化は見られません。したのほうが6日目あたりからうっすらと赤みが出始めたのかなといった感じもありますが、基本的には色はほとんど変わっていません。
反対側も1週間目までの変化を見ていくとこんな感じです。4日目あたりからうっすらと赤みが出始めたかなっといった感じはあり、1週間目には若干赤みが見られるかなといった感じはありますが、基本的には全体的にまだかなり青いです。
常温保存したものと比べるとこんな感じで、全然色味が違うのがわかるかと思います。冷蔵庫で保存するとほとんど成熟は進まないようです。
逆に言うとトマトの成長を抑えているということでもあり、冷蔵庫での保存は鮮度を維持するうえでは非常に効果的なことがわかります。
ちなみにまだ青いトマトですが、リンゴと一緒に常温保存すると追熟が早くなるのかどうかも検証してみました。というのもリンゴはエチレンガスの放出量が多く、エチレンガスは他の野菜や果物の成長を促進させる働きがあるそうです。
大きめのポリ袋にりんごと一緒に青いトマトを入れ、ガスが逃げないようにポリ袋を締めて常温で追熟させます。ちなみに大きめのポリ袋に入れた場合は結露も特には出ませんでした。こちらも検証時の気温は28度から29度です。
こちらは1日目から1週間目までの様子です。こちらも1週間ほどで赤くなりました。
ただそのまま常温保存したものと比べると少し赤みは薄いです。個体差によって1日、2日は差が出るのかもしれませんが、リンゴと一緒に保存した方が少し赤みの変化が弱かったのは意外でした。
少なくともリンゴと一緒に保存したからと言って目に見えて追熟が早くなるというようなことはなさそうです。
今回の検証についてはこちらの動画でも取り上げているので、よかったら合わせて参考にしてみてください。
ちなみに青いトマトを追熟させないで、青のまま食べたらどんな味がするのでしょうか。気になったので実際に食べてみました。こちらが青いまま食べてみたトマトです。まだ全体的にだいぶ青さが残っているのがわかるかと思います。
こちらは半分にカットしたものです。内側も青さが大分残っています。
食べやすいようにカットしてみました。実際に食べてみたところ思っていたよりもしっかりとトマトの甘みと酸味はありました。ただ青い皮に近いところで一部で少し青っぽさを感じるところもありました。
食感に関しては通常のトマトに比べるとまだ実はだいぶ固くて、完熟したトマトのような柔らかさにはなっていません。味に関してはともかくにしても食感はやはり赤いトマトには大分劣るので、青いトマトは常温で赤く追熟させてから食べた方がよさそうです。
ちなみに青いトマトと赤いトマトを食べ比べてみた感想については青いトマトって食べられるの?酸味や甘みは赤いトマトとどっちが強い?実際に食べ比べて見た!でも詳しく解説しているので、併せて参考にしてみてください。
今回はまだ赤く熟していない青いトマトを常温で保存したら本当に赤くなるのか、何日ぐらいで赤くなるのかを検証しました。青いトマトも常温で保存すれば1週間ほどでしっかりと赤くなりました。
やや赤くなり始めたトマトの場合は5日ほどでしっかりと赤くなりました。一方で冷蔵庫で保存したものは1週間たってもほとんど赤くはならずに青いままでした。
やはり青いトマトを追熟させたいなら常温保存が効果的なようです。今回の検証を参考になれば幸いです。