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クローブの使い方、味や香り、効能、よく合う料理は?



クローブ(ホール)の画像


クローブとは



クローブはバニラのように甘い香りが特徴の香辛料ですが、どのように料理で使えばいいのかはよくわからない方も多いのではないでしょうか。そこでここはまずはクローブとは何なのか、使う部位や名前の由来、原産地、クローブの歴史について見ていきます。そしてクローブの味や香りの特徴、よく合う料理や使い方、ブレンド方法について解説します。さらにクローブに含まれる精油成分の効能やハーブティーの作り方、クローブを購入する際のポイントについてみていきます。




クローブの紹介



クローブはつぼみを乾燥させたもの

フトモモ科の常緑樹で7〜12mほどの高さです。完全に成長するまでは20年ほどかかりそこから100年はつぼみをつけ続けます。スパイスとして使うクローブは開花直前の花のつぼみを天日干しで数日乾燥させます。しっかり乾燥すると大きさは3分の1ほどになり、固く茶色く、まるで画びょうのようになります。

乾燥クローブ

クローブの名前の由来

その形が釘に似ていることから、日本では昔から丁字と呼ばれていて、古くは正倉院の供物の中にもあります。丁とは中国語で釘を意味する言葉で中国でも昔から丁子と呼ばれています。 クローブ(clove)の語源もフランス語のclou(釘)からきています。

クローブの原産地、生産地

原産地はインドネシアのモルッカ諸島(マルク諸島)です。もともとモルッカ諸島は香料諸島とも呼ばれてきました。現在ではザンジバル、スリランカ、マレーシア、マダガスカル、西インド諸島、インド、ブラジルなど世界各地で栽培されていますが、今でも最大の生産国はインドネシアです。



インドネシアではクレテックといい、タバコの葉とクローブを二対一の比率で使ったタバコが人気です。この人気のせいで世界の半分のクローブの使用量はインドネシアだといわれています。

特徴解説
学名Syzygium aromaticum
名称クローブ(英)、丁子(チョウジ・日本)
語源くぎ(clou)
原産地インドネシアのモルッカ諸島
主な生産地インドネシア、ザンジバル、スリランカ、マレーシア、マダガスカル、西インド諸島、インド、ブラジル
種類フトモモ科の常緑樹
樹高7〜12
使う部位花のつぼみ



クローブの味や香りの特徴



バニラに似た甘い香りと、独特の刺激的な香味があり、非常の香りが強いのが特徴です。なにしろクローブは遠くに離れていても香気が感じられるという意味で「百里香・ひゃくりこう」という別名があるほどです。この香り成分は収穫時よりも乾燥したものほど強くなります。この刺激的な香りは加熱によりかなり弱まります。

噛むと刺すようなシャープな刺激で辛くかつ苦味があります。他の材料と混ぜたり料理に加えることで、このような刺激は少しマイルドになります。



クローブの料理での使い方



クローブは使用量に注意

料理で使う際は香りが非常に強いので使いすぎるとスパイス臭さが出てしまいます。少量での使用にしておきましょう。また加熱料理で香りを抑えるのもいいです。また粉末ではなくホール(まるのまま)なら、調理後に取りだせるので 風味付けに使うときには便利がいいです。

肉料理によくあう

臭味けしとして、ハンバークやミートソースなどのひき肉料理にもよく合います。基本的には肉にパウダーを練りこんで使いますが、ホール(原型)を直接ポークの塊や肉、ハムにさしてそのままオーブンで焼いてもいいです。こうすると臭みも摂れて、スパイス臭さも残りません。他にも肉にそのまま刺して煮込み料理に使われりもします。なお刺したクローブは直接食べないようにします。

ハンバーグ

焼き菓子にもよくあう

クッキーやパイなどの焼き菓子、果物のコンポート(シロップ煮)などにも使われます。焼きリンゴにクローブのホールを1、2本差してもいいです。またバニラを使った焼き菓子に香りの近いクローブのパウダーを加えると双方の香りが引き立てられるという相乗効果が期待できます。

クローブのパウダー

紅茶やウイスキーの香りづけに

クローブのホール(まるのまま)を、そのまま紅茶やウイスキー、焼酎に入れて香り付けとして使っても良いです。スライスしたレモンやオレンジにクローブを刺して、カクテルや紅茶に添えて香りを楽しむのもいいです。

料理使用例

ジャンル料理名
お菓子焼き菓子、果物のコンポート、プディング、焼きリンゴ
肉料理ひき肉料理、煮込み料理、カレー、ビーフシチュー、ハンバーグ、ミートソース、ポトフ、ハム、ソーセージ
飲み物紅茶、ウイスキー、焼酎、カクテル



クローブを使った料理と使用量



ポトフ

ポトフとはフランスの肉や玉ねぎ、ジャガイモ、ソーセージなどを一緒に煮込んだ家庭料理です。クローブは4人前で4個ほど使います。クローブは玉ねぎにさしてそのまま煮込みます。食べるときは取り除きます。

豚肉のグリル

オーブンで焼く前の豚肉にクローブを刺して、塩、胡椒などをふって焼きます。使用量は4人前で6個ほどです。食べる際にクローブは取り除きます。

焼きリンゴ

リンゴを二つにカットし、中身をくりぬいてココナッツオイル大さじ2とグラニュー糖大さじ1をふりかけて、クローブを片方に2個ずつさして200度のオーブンで10〜12分焼きます。仕上げにシナモン1個を2つ割って、リンゴに刺して出来上がりです。



他の香辛料とブレンドして使う



香りに深みが出てスパイス臭さも緩和

スパイスはブレンドして使うと様々な香りや味が混ざり合い深みのある味わいになります。またスパイス臭さが強すぎて料理に合わない場合も似たような香りのスパイスを数種類使うことでスパイス臭さがが緩和されて料理に合いやすくなります。特にクローブは香りが強いのでどのようなスパイスとブレンドして使うのがいいかいくつか紹介します。

ナツメグ、シナモンとブレンドする

ナツメグやシナモンとの相性もいいので、粉末では一緒にして使うのが一般的です。シナモンはほのかな甘い香りが、ナツメグも甘い香りが特徴です。ブレンドしたものを肉料理に塗り込んだり、焼き菓子などに使ってもいいです。 ナツメグについてはナツメグ、メースの効能、香り、味の特徴で、シナモンについてはシナモン、カシア、ニッキの違い、味や香り、使い方、利用法で詳しく解説しています。

ガラムマサラの材料として

クローブはインドのミックススパイスのガラムマサラの材料としても使われます。ガラムマサラのガラムは辛い、マサラは混合物という意味のヒンズー語です。ガラムマサラには用途に応じて3〜10種類と様々なスパイスを混ぜ合わせます。肉料理や魚料理などに使います。基本的なガラムマサラで使われるスパイスの組み合わせは以下の通りです。

スパイス名使用量
シナモンスティック2本
ローリエ3枚
クミン40g
コリアンダーの種25g
グリーンカルダモンの種20g
ブラックペパー20g
クローブ15g
メースの粉末15g


その他ブレンド例

ほかにもメキシコ料理ではクローブをクミンやシナモンとブレンドして使います。炒め物に粉砕したクローブとカレーパウダーをブレンドしてまぜるだけでインド風料理になります。



クローブのホールと粉末の違いと使い方



使い方を一覧表に

ここまでクローブの各種料理での使い方やブレンドの仕方を見てきましたが、ここでは改めてクローブのホールでの使い方と粉末(パウダー)での使い方を一覧表にまとめて整理したいと思います。

クローブのホールと粉末の画像

ホールと粉末の使い方の違い

ジャンルホール粉末(パウダー)
肉での使い方肉に刺して使う肉に塗り込む
野菜での使い方玉ねぎに刺して煮込み料理に-
お菓子での使い方焼きリンゴに刺して使うクッキーやパイの材料に加える
飲み物での使い方紅茶やウイスキー、焼酎にいれて香り付けに-
ブレンドして使う-シナモン・ナツメグとブレンド、ガラムマサラの材料
調理後調理後に取り出しやすい。風味付けなどに便利後から取り出せない



クローブの精油成分の効果



クローブの防腐・抗菌効果

クローブには防腐・抗菌・消臭効果があり、非常に抗酸化活性の高い香辛料の一つです。薄めて口臭けしやうがい薬としても利用されます。

クローブの麻酔効果

クローブに含まれる主要成分のオイゲノールにはほかの成分とくっついてマイルドな麻酔効果を発揮することが知られています。このため歯痛や歯根管治療などに使われています。クローブの精油成分は肌への刺激が非常に強いので取り扱いには注意が必要です。

クローブオレンジ

防腐・抗菌効果などがあることから西洋では中世から部屋の香り付けやタンスの臭い消しにオレンジにクローブを刺して作ったポマンダー(匂い玉)がよく使われてきました。作り方はオレンジにかがり針や閉じ針など太めの針でクローブ用の穴をあけ、そこにクローブを差し込むだけです。しま模様になるように刺したり全的にまんべんなく刺したりなどやり方は様々です。オレンジは中から乾燥し、オレンジの皮とクローブの香りが1年ほど漂います。

クローブオレンジの画像

クローブオイル

クローブの精油成分には記憶力をよくしたり、気分を高める効果があるといわれています。日本でも戦国時代の武将は兜にクローブを擦り付けて香りをたき付けていたといいます。



クローブのハーブティ



香りと飲んだ後の清涼感

クローブの香りを楽しめるハーブティーですが、飲んでも味自体はほとんどなく、口中がさっぱりするような清涼感があります。味を加えたいならレモンやはちみつ、砂糖をお好みで入れるといいです。またシナモンやナツメグなど香りの近いものを一緒に入れてもいいです。

ハーブティーの効果・効能

吐き気や胃のむかつき、二日酔いなどにもいいといわれています。

クローブオレンジ

クローブのホールを5〜6粒、クローブのパウダーを大さじ1/2をティーポットに入れて熱湯を注ぎ6〜8分待って出来上がりです。



クローブの鮮度の見分け方



クローブの鮮度を見分けるならまずは見た目の色で判断します。良品は茎の部分が明るい赤茶色、つぼみの部分は薄い赤茶色です。 またポキッと折れるものがよいです。他にも水につけて確かめる方法もあります。水を張ったボールにクローブを入れてみて垂直に浮けば新鮮で、鮮度が落ちたものほど水平になります。



クローブの歴史



古代中国の文献に記録が

インドや中国ではクローブは2000年以上前から消臭、味の調整、薬用として利用されてきました。クローブのもっとも古い記録は古代中国の文献にあり、当時皇帝に合う前に宮廷の延臣や役人はクローブを口に含んで口臭対策をしていたという記録があります。2世紀頃には隊商(キャラバン)によってアレクサンドリアへと持ち込まれヨーロッパでも使われるようになります。日本に伝わってきたのは5〜6世紀です。

クローブ5粒

欧米での生産管理、植民地での生産拡大

中世ヨーロッパではクローブの強い風味が古くなって味が悪くなった食品の味を消す用途でも使われ始め、広く利用されるようになりました。 16世紀ごろにはポルトガル人によってクローブの取引は管理されていましたが、オランダが原産地のモルッカ諸島に乗り込み、ポルトガル人を追い出し、さらに一つの島以外のクローブ林を根絶やしにしてクローブの生産管理を行うようになりました。

1770年にフランスがひそかにクローブの種を密輸してアフリカのモーリシャスで栽培を始め、さらにアフリカのマダガスカル、ザンジバルでも生産が広がり、今では主要な生産国となっています。

クローブの伝承

こんな伝承もあります。15世紀に疫病が流行った際、死んだ人の家や墓を荒らす泥棒が、自分の身を守るためにクローブの入った酢を飲んだことから「4人の泥棒酢」、「マルセイユ・ビネガー」などとも呼ばれています。



クローブを購入するなら



クローブを扱う国内ブランド

クローブはホールと粉末の2種類が市販されています。有名なのはマスコット、GABAN、S&B、神戸アールティーなどです。マスコットは国内のスパイスメーカーの老舗で、GABANはハウス食品のブランドです。S&Bはハウス食品のブランドで神戸アールティーはインドカレー店と香辛料販売などを行う神戸の企業です。粉末タイプは比較的多くのスーパーなどで見かけますが、ホールは大きなスーパーでないと置いてないかもしれません。ネットだとホールも粉末も手軽に購入することができます。

クローブの商品一覧

ホールなら引き立てを利用できる

クローブは粉末タイプとホールタイプが市販されていますが、購入するならホールがいいでしょう。粉末タイプは粉砕する手間が省けて便利ですが、香りは粉砕直後の方が強いので、ホールなら使うごとにそのつど粉砕することができます。粉砕するならすり鉢やミルがあると便利です。ミルとは粉砕機のことです。ミルは分解して洗浄することもできます。価格もそれほど高くはありません。

ミルの商品一覧

スパイスミルの画像



クローブ(ホール)の削り方



クローブを扱う国内ブランド

それでは実際にミルを使ってクローブを粉末(パウダー)にしてみたいと思います。まずは上で紹介したミルにクローブを入れます。

クローブを入れたミル

ミルを回してクローブを削っていきます。そうすると以下のように粉末にすることができます。粉の粗さはミルの方で調節することができます。今回は中ぐらいの粗さにしています。

粉末にしたクローブ





※参考書籍
スパイス完全ガイド
スパイスのサイエンス スパイスを科学で使いこなす
食材図典 生鮮食材篇
素材よろこぶ調味料の便利帳
ハーブ&スパイス大事典










最終更新日 2017/12/22
公開日 2005/02/05














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