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ローリエ、ローレル、月桂樹の効果、使い方



ローリエ、ローレルの乾燥葉


ローリエ、ローレル、月桂樹とは



ローリエはローレル、ベイリーブス、月桂樹など呼称はいくつかあります。清涼感のある甘い香りとほのかな苦味が特徴で、ユーカリの葉や樟脳の香りに似ています。今回はローリエの原産地や歴史、伝承についてまずは見ていき、味や香り、精油成分の効能などについて取り上げます。

そしてどのような料理に合うのか、他の香辛料とブレンドの仕方、使用上の注意点、ローリエのハーブオイルの作り方、料理以外の用途、ローリエを購入する際のポイントなどについて詳しく解説します。






ローリエ、ローレルの紹介



ローリエの呼び名や原産地

ローリエはフランス語での呼び名で、英語ではローレル、ベイリーブス、日本語では月桂樹ともよばれます。 ローリエは小アジア(現在のトルコのあたり)に生息していたものが地中海沿岸の大半とアジアの一部に広がったといわれています。ローリエはクスノキ科のゲッケイジュ属の常緑樹の葉です。常緑樹なのでいつでも収穫できます。

ローリエは勝者の証や音楽の象徴として

語源はラテン語のLaudis(誉め称える)からきています。古来、ローリエの葉や枝で作られた冠は、戦いやスポーツの勝者に与えられるものとして、勝利や名誉の象徴とされてきました。今日でも各種スポーツの勝者にローリエの葉で作った冠を与えたり、優勝旗、杯、盾などに以下の画像のようなローリエの葉の冠がデザインされたものがよく見られます。

ローリエの冠のイラスト

また音楽と歌の神アポロンの木として神聖視され、音楽家や詩人などにもその芸術を称えて、ローリエの冠が与えられてきました。

ローリエは学問上の栄誉にも

現在国際的な大学入試資格の称号であるバカロレアはローリエの果実を意味していて、勉学が首尾よく実ったことを表しています。こちらも古代ギリシャ時代の芸術家や学者が学問上の栄誉として月桂樹の冠を戴いていたことに由来しています。

日本には日露戦争後の明治38年にフランスから持ち込まれ、戦後の勝利をいわって、日暮里公園に戦勝記念樹として埋められたのが最初とされます。

災厄から身を守ると信じられてきた

またローリエのすがすがしい香りが災厄から身を守ってくれるとも信じられてきました。ローマ帝国の皇帝チベリウスは落雷から身を守ってくれると信じて月桂樹の冠を被ってベットの下に隠れたとか、同じくローマ帝国の皇帝ネロはペストが猛威を振るっていた時期にローレンチュム(月桂樹園)に逃げたといったエピソードも残されています。

特徴解説
学名Laurus Nobilis
名称ローレル、ベイリーブス(英)、ローリエ(仏)、月桂樹(ゲッケイジュ・日本)
語源Laudis(誉め称える)
原産地地中海沿岸
種類クスノキ科のゲッケイジュ属の常緑樹
樹高1m〜10m
使う部位



ローリエ、ローレルの味や香りの特徴



5枚重なったローリエ

ローリエの特徴は甘い香りとほのかな苦みです。肉や魚の臭いけしや料理の香り付けに利用されます。フレッシュ(生の葉)はすっきりした芳香と多少の苦味が特徴で、ドライ(乾燥させたもの)だと強い芳香と甘い香りになります。ユーカリの葉や樟脳にも似た涼感を伴った香りです。

なぜ乾燥させたほうが香りが強く出るのかというと、乾燥させても精油成分自体の量には変化はありません。しかしながら乾燥させると水分が抜けると同時に青臭い成分も一緒に抜けるため、残った精油成分の香りが強く感じられるようになるわけです。

特徴解説
香り甘い香りとスッキリした芳香(生葉)、甘い香りと強い芳香(乾燥葉)
ほのかな苦み(生葉)



ローリエ、ローレルの精油成分



ローリエ、ローレルの精油成分

精油とは植物から産出される揮発性の油のことです。ローリエの香りの主成分はシオネールで、精油成分の40〜50%を占めています。ローリエにはこのほかゲラニオール、リナロール、オイゲノールなどの精油成分も含まれます。シオネールやゲラニオールには消化を促し、食欲を増進させる働きが有るともいわれています。

品質は含有量の差で決まる

ローリエ(ローレル)はこの精油成分の含まれる割合で品質が評価されます。シオネールの含有割合の高い地中海沿岸地域産のタイプと、リナロールの含有量が高いチリ産のタイプの大きく2つに分類されます。他の産地のものでも大体どちらかのタイプに区分されます。日本産は後者のタイプが多いようです。地中海沿岸地域産のようにシオネールの含有量の高いタイプほど高品質だと判断されます。

精油成分は若葉に多い

ローリエ(ローレル)はクスノキ科の常緑樹の葉なので1年中緑色の葉をつけていますが、成長度によって葉の大きさは変わります。4月〜7月ごろにでるのが若葉で、これが翌年の2月には成長して葉の大きさが3〜5倍になります。精油成分は比率で見ると若葉のほうに多く含まれています。精油成分の含有量が多いほど香りは引き立つのでスパイスメーカーなどは若葉を製品として用います。

特徴解説
精油成分シオネール(40〜50%)、ゲラニオール、リナロール、オイゲノールなど



ローリエ、ローレルによく合う料理



肉料理、魚料理、野菜料理に

肉料理の臭みけしとして、カレーやシチューなどで重宝します。葉の表面は固くて精油成分が出にくいので、加えるさいは葉を折り曲げたり、切り目をいれて利用すると、香りの出がいっそう引き立ちます。魚料理や野菜料理をはじめ、比較的どんな食材にもあい、香りつけとしてマリネやピクルスなどにもあいます。ブーケガルニの材料としてもよく使われます。ブーケガルニとは煮込み料理の香り付けなどに使われるもので、ローリエのほかパセリ、タイム、セロリなどを束ねてセットにしたものです。

料理の臭み消しなら乾燥させた葉を使う

ローリエの葉は乾燥させると青臭さが減り香りが一層引き立ちます。肉料理や魚料理で臭み消しに使うなら芳香が際立つ乾燥させた葉を使う方がいいでしょう。

ローリエを使った海外の料理

ローリエを使った海外の伝統料理にはローリエはタイのマッサマンカレーやフィリピンのアドボ(肉や野菜の煮込み料理)などがあります。

料理使用例

ジャンル料理名
肉料理肉料理、カレー、シチュー
魚料理魚料理、マリネ
野菜料理ロールキャベツ、ポトフ、ピクルス
乳製品乳製品



ローリエを使った料理と使用量



カレーライス

カレー4人前で使う量はローリエの葉1枚です。カレーの具をいためてさらに水を加えて煮込む際にローリエの葉を加えます。煮込んだ後はローリエの葉は取り出します。レシピはカレーライスで紹介しています。

ロールキャベツ

ロールキャベツ2人前で使う量はローリエの葉1枚です。ロールキャベツではひき肉だねをキャベツで包んだものを、ブイヨンスープで煮込む際にスープにローリエの葉を加えます。煮込んだ後はこちらもローリエの葉は取り出します。レシピはロールキャベツで紹介しています。

ピクルス

野菜をそれぞれ長さ5僉1儚僂曚匹縫ットし、塩を振ってもみます。ビンまたは容器に砂糖、酢、水、ブラックペッパーと野菜を入れて、さらにローリエとローズマリーも加えてそのまま冷蔵庫で1日置いておくと完成です。

材料使用量
ローリエ1枚
ローズマリー1枝
きゅうり1/4本
にんじん1/4本
大根6cm
パプリカ1/2個
砂糖小さじ1/2
ブラックペパー少々
50ml
25ml

牡蠣のコンフィ

ボウルにローズマリー、ローリエ、牡蠣、にんにくのスライス、鷹の爪を入れてラップをし、冷蔵庫で数時間ねかます。小鍋に移して塩を加えて弱火で10〜15分火にかけて出来上がりです。そのまま食べてもパスタに絡めてもおいしいです。

材料使用量
ローリエ1枚
ローズマリー1枝
牡蠣10粒
にんにく1片
鷹の爪1本
オリーブオイル100ml
小さじ1/4



ローリエ、ローレルをブレンドして使う



ブレンドすると薬臭さが抑えられる

スパイスの使用量が増えてくるとスパイス臭さ(薬臭さ)が強調されてきて敬遠されがちです。そんな時は似たような特徴を持つスパイスを複数組み合わせて使うといいです。複数のスパイスを使うことでそれぞれの香りが複合され、複雑な香味感となります。こうなると一つのスパイスをたくさん使った時ような薬臭さは薄れます。これをスパイスのブレンド効果といいます。しっかりとスパイスを効かせたいけど薬臭さも抑えたいというときは似たようなスパイス同士をブレンドして使うといいでしょう。

ブーケカルニ

フランス料理の定番で鳥や肉、魚などからスープやブイヨンを作る際に、臭み消しとしてスパイスなどを束ねたブーケガルニを加えます。ブーケとは花束という意味でガルニは香草という意味です。ブーケガルニは基本はローリエとパセリ、セロリを束ねて使います。

スパイス名使用量
ローリエ2枚
セロリ1/4本
パセリ1枚

ガラムマサラ

インド料理でよく使われる定番のミックススパイスであるガラムマサラにもローリエはよく使用されます。ガラムマサラは各家庭や地域ごとに組み合わせるスパイスの種類は様々ですが、ここでは基本的なガラムマサラで使われるスパイスの組み合わせを紹介ます。

スパイス名使用量
シナモンスティック2本
ローリエ3枚
クミン40g
コリアンダーの種25g
グリーンカルダモンの種20g
ブラックペパー20g
クローブ15g
メースの粉末15g



使用上の注意



煮込み料理にはホールを

カレーやシチューをはじめとした煮込み料理で利用する際は、長く煮込むと苦みが出てくるので、煮込んだあとに取り出してください。粉末状のものだとそういう勝手がきかないので煮込み料理にはむいていません。市販されているものはホール(原型、ローリエなら葉の状態)かパウダーのどちらかです。パウダーは苦みが強いのが特徴なので、臭み消し効果は強いので臭みの強いレバーや内臓系の肉を調理する際に用いるといいでしょう。

ローリエの粉末の画像

ローリエ、ローレルの変色を防ぐには

ローリエ(ローレル)の葉は古くなるとだんだんと褐色になってきます。これは紫外線によって精油成分や色素成分が変化してしまうからです。変色を防ぐなら光を通さないような密閉容器に入れて保存するといいでしょう。乾燥すると葉は丸くなってきますが含まれる精油成分には影響はありません。

色よりも精油成分が大事

ローリエ、ローレルの緑色を維持したいからといって、お茶の製法と同じように蒸してから保存するという方もいるようですが、これは避けた方がいいです。確かにこの方法なら緑色は維持できますが、精油成分も加熱され蒸気によって蒸発してしまうからです。ローリエは色よりも精油成分をしっかりと残すことの方が重要です。



ローリエのホールと粉末の違いと使い方



使い方を一覧表に

ここまでローリエの様々な料理での使い方やブレンドしての使い方、使う際の注意点について見てきましたが、ここではローリエのホールと粉末での使い方の違いを改めて一覧表にして整理してみることにします。

ローリエのホールと粉末の画像

ホールと粉末の使い方の違い

ジャンルホール粉末(パウダー)
肉での使い方カレーやシチューなどに加えて苦味が強いのでレバーや内臓に
野菜での使い方ピクルスの香り付けに、ロールキャベツのスープに-
魚料理での使い方マリネの香り付けに、牡蠣のコンフィに-
ブレンドして使う束ねてブーケガルニにガラムマサラの材料に
調理後調理後に取り出しやすい。煮込み料理に適している後から取り出せない、煮込み料理には向かない



ローリエ、ローレルのハーブオイル



ハーブオイルの作り方

ローリエはハーブオイルにして保存しておいてもいいでしょう。材料はオリーブオイル500奸▲蹇璽螢─淵疋薀ぁ2〜3枚、ローズマリー(生)2〜3枚、トウガラシ(ドライ)2本、ニンニク1本、粒胡椒少々です。まずは熱湯をかけて消毒した蓋付きの瓶に材料を入れます。蓋をして2〜3週間もすればオリーブオイルに香りがしっかりと移ります。途中何度か瓶を振って全体が混ざるようにするといいでしょう。

ハーブオイルの用途

出来上がったハーブオイルは魚や肉などを炒める際に利用してもいいですし、パスタやサラダにかけるドレッシング用のオイルに利用してもいいでしょう。ハーブの香りが料理を一層引き立てます。



ローリエ、ローレルの料理以外の用途



ローリエには疲労回復効果もあるのでお風呂に入れて入浴剤として利用したり、防虫・防腐・抗菌効果があり、ハエやゴキブリ、カシノシマメイガ、セイヨウシミ、アリ、ねずみなどを近寄らせない効果もあるので、米びつの虫除けなどにも使われます。

ローリエの葉2枚の画像



ローリエ、ローレルを購入するなら



ローリエ、ローレルはホールもパウダーもパックや瓶詰で販売されているものが多いです。価格は安いものだと100円台から販売されています。メーカーはS&Bやマコーミック、GABANなどが代表的です。S&Bは大手食品会社のヱスビー食品のブランドです。マコーミックは世界最大手のアメリカのスパイスメーカーで、日本ではユウキ食品が製造・販売しています。GABANは大手食品メーカーのハウス食品のブランドです。スーパーなどでも購入できますし、ネットからも購入できます。

ローリエ、ローレルの商品一覧






※参考書籍
スパイスのサイエンス スパイスを科学で使いこなす!
野菜のソムリエ
野菜の基礎知識
食材図典 生鮮食材篇
もっとからだにおいしい 野菜の便利帳
はじめてのハーブ手帳
季節と香りを楽しむはじめてのハーブ
はじめてのソース、たれ、ドレッシング265種
ハーブ&スパイス大事典
もっと暮らしに毎日のハーブ使いこなしレッスン










最終更新日 2017/12/22
公開日 2004/03/02











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