12月中旬、よく行く産地直売所の大根コーナーで見慣れない形の大根を発見。名前は聖護院(しょうごいん)大根というそうです。かぶのような丸い形をしています。
名前だけは聞いたことがあって、どんな味や食感なのかが気になってはいたので今回試しに買ってみることにしました。
こちらが手に取った聖護院大根です。片手で持てないことはありませんがかなりの大きさと重さで、正直少し片手で持つのはきついです。本当にかぶのような見た目です。
実際どのくらいの重さなのかを実際に計ってみました。重さは2075gで、約2kgもありました。
ちなみに茎の部分をカットすると重さは1738gでした。
通常の大根1本の重さは1200gぐらいなので、だいたい1.5倍くらいの重さになります。かなり食べ応えのある大きさと重さだというのがわかるかと思います。
ちなみに価格の方はこの大きさで140円(税込)でした。かなりサイズも大きくてさらに珍しい野菜だと通常価格もそれなりに張るものです。
にもかかわらず通常の大根と同じかかなり割安な価格で買えたのは非常にお得でした。産地直売所ならではの価格だと思います。
ちなみに聖護院大根について少し調べてみたところ、江戸時代後期に京都の聖護院というところの篤農家(とくのうか:栽培研究熱心なその地域の代表農家)が尾張の国から長大根を譲り受け、長年栽培していくうちに丸大根が生まれていったそうです。
それでは実際にどんな味や食感なのか食べてみることにします。大根は葉のついた側の方が甘くて、とがった先側に行くにつれて辛味が強くなります。なのでまずはこのように3等分にカットし、上部と下部を食べてみることにします。
こちらは聖護院大根の上部を食べやすいように薄くカットしたものです。食べてみたところ辛みはなくて、冬場の通常の大根と同様、大根の甘みがしっかりあっておいしかったです。食感は柔らかくて果肉も緻密でよく詰まっていてよかったです。
次は下部の方も食べてみることにします。こちらはやや辛味がありますが、辛味はそこまで強くはなくて甘みも上部には劣りますがしっかりあっておいしかったです。食感は上部とそんなに違いはありませんでした。
上部と下部を食べてみましたがどちらもかなりおいしかったです。変わり種野菜というのは味が微妙な場合もあるのですが、聖護院大根は普通においしい大根でした。
次にこちらの聖護院大根を使ったレシピを2つほど紹介します。まずは大根料理の定番の大根のだし煮です。まずは使う材料です。
まずは聖護院大根の皮をむいて、サイズがかなり大きいので2cmぐらいの幅でいちょう切りにします。
これを鍋に入れ、だし汁7カップ、みりん大さじ3と1/2、しょうゆ大さじ1、塩小さじ2を加えて火にかけます。
沸騰したら弱めの中火にして落し蓋をして25分ほど煮込みます。
箸がすっと入るぐらいになったら火を止めて出来上がりです。
食べてみましたが大根の甘みがしっかりあり、調味料もよくしみていておいしかったです。身は柔らかくてトロっとした食感でかなりよかったです。
次は聖護院大根を使った一夜漬けを紹介します。まずは使う材料です。
まずは聖護院大根の皮をむき薄めにいちょう切りにします。いちょう切りでもまだ大きな場合はさらに半分にカットします。
こちらをボウルに入れ砂糖小さじ1と1/2、塩小さじ1を加えて軽く混ぜてから10分ほど置いておきます。
10分経ったら染み出た水分は捨て、ポリ袋に入れます。そこに塩昆布10gと細切りにしたゆず皮2g分を加えて軽く揉みまぜ口を閉めます。
これを冷蔵庫に入れ1日ほど置いておいたら出来上がりです。
食べてみましたが、大根の甘みと昆布のうまみ、ゆず皮の程よい酸味がマッチしていてこちらもかなりおいしかったです。
ちなみに今回の検証については以下の動画でも取り上げているので、併せて参考にしてみてください。
今回は京野菜の一つ聖護院大根を実際に食べてみました。味の方は甘みもしっかりあって、食感もよくかなりおいしい大根でした。
煮物や一夜漬けにして食べてみましたが、こちらも絶品でした。産地以外だとなかなか見かける機会も少ないかもしれませんが、見かけた際はぜひ一度購入してみてはいかがでしょうか。