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たまねぎが溶けた!?間違った保存法でこんなことに!まだ食べられるの?


たまねぎの外側が溶けてドロドロに

はじめに

たまねぎも間違ったやり方で保存すると、今回のように身が溶けてしまうことがあります。今回はたまねぎの身が溶けてしまった保存の失敗談を紹介し、溶けてしまったたまねぎはまだ食べられるのかを検証します。

さらにたまねぎの正しい保存方法についても併せて紹介します。

今回試す保存方法

保存用のネット(網)を用意する

今回たまねぎを溶かしてしまうに至った保存方法というのは、たまねぎを常温で吊るして保存しておくというものです。吊るして保存しておくというのは割とよく聞く保存方法ですが、今回はその結果たまねぎの身が溶けてしまいました。

まずはどのように吊るしておくのか、そのやり方を紹介します。まずたまねぎを入れておくネット(網)を用意します。みかんなどがまとめて入れられているネットがあると便利だったのですがなかったので、今回は排水溝用のネット(網)を利用します。

排水溝用のネット

こちらはこのように網目状になっていて、通気性の良い仕上がりとなっています。

開いた排水溝用のネット

この中にたまねぎを入れ、上部を束ねてから縄などでしっかりと結んでおきます。

たまねぎをネットに入れて縄で締める

これを棒に吊るしておく用にS字状のクリップに結び付けます。

あとは室内で棒にこのように吊るしておきます。

たまねぎを吊るして保存

保存する吊るしたたまねぎの初日の状態

吊るしたたまねぎの初日の状態

まずは保存するたまねぎの初日の状態を確認しましょう。初日のたまねぎはこのように傷もなく、ハリつやもありしっかりと固いです。

たまねぎを夏場に吊るして保存1日目

重さはちょうど200.0gでした。

たまねぎを夏場に吊るして保存1日目の重さは200.0g

ちなみにこの日の気温は27度で、湿度は68%でした。

たまねぎを夏場に吊るして保存1日目の気温と湿度

保存した吊るしたたまねぎの1カ月目の状態

吊るしたたまねぎの1カ月目の状態

4週間目の吊るしたたまねぎは見た目には特に大きな変化は見られませんが、若干皮がはがれて浮いてきているようにも見えます。

たまねぎを夏場に吊るして保存1カ月目

並べるとこんな感じです。左は吊るしたたまねぎ1日目で右は1カ月目です。比べると表面の皮がやや剥がれて浮いてきているのがわかるかと思います。

たまねぎを夏場に吊るして保存1日目と1カ月目

重さは193.3gで、初日の200.0gからは3.4%減少しています。

たまねぎを夏場に吊るして保存1カ月目の重さは193.3g

ちなみにこの日の気温は26度で、湿度は63%でした。

たまねぎを夏場に吊るして保存1カ月目の気温と湿度

保存した吊るしたたまねぎの6週間目の状態

吊るしたたまねぎの6週間目の状態

6週間目の吊るしたたまねぎは、やや外側の皮がはがれてきています。ただその下の身の部分はしっかりとした固さがあります。

たまねぎを夏場に吊るして保存6週間目

並べるとこんな感じです。左は吊るしたたまねぎ1日目で真ん中は1カ月目、右は6週間目です。徐々にふかふかしてきているのがわかるかと思います。

たまねぎを夏場に吊るして保存1日目と1カ月目と6週間目

重さは191.3gで、初日の200.0gからは4.4%減少しています。

たまねぎを夏場に吊るして保存6週間目の重さは191.3g

ちなみにこの日の気温は28度で、湿度は55%でした。

たまねぎを夏場に吊るして保存6週間目の気温と湿度

保存した吊るしたたまねぎの2カ月目の状態

吊るしたたまねぎの2カ月目の状態

2カ月目の吊るしたたまねぎは、さらに外側の皮がはがれてきていますが、それ以外は特に目立った変化は見られません。

たまねぎを夏場に吊るして保存2カ月目

並べるとこんな感じです。左上は吊るしたたまねぎ1日目で、右上は1カ月目です。左下は6週間目で右下は2カ月目です。比べると表面の皮が徐々に浮いてきてはいます。

たまねぎを夏場に吊るして保存1日目と1カ月目と6週間目と2カ月目

ちなみにカットした断面を見てみると、このように2カ月たってもきれいでみずみずしい状態を維持しています。

夏場に2カ月間吊るして保存したたまねぎのカットした断面

ただこの時点ではまだ気づかなかったのですが、よく見ると外側の身は熟して柔らかくなっているのがわかるかと思います。

外側がジュクジュクになったたまねぎ断面

重さは188.3gで、初日の200.0gからは5.9%減少しています。

たまねぎを夏場に吊るして保存2カ月目の重さは188.3g

経過日数重さ(増減率)
初日の吊るしたたまねぎ200.0g
1カ月目の吊るしたたまねぎ193.3g(-3.4%)
6週間目の吊るしたたまねぎ191.3g(-4.4%)
2カ月目の吊るしたたまねぎ188.3g(-5.9%)

ちなみにこの日の気温は28度で、湿度は57%でした。

たまねぎを夏場に吊るして保存2カ月目の気温と湿度

この段階では夏場の気温が高い時期でも、吊るしておけばたまねぎも2カ月と長期保存が可能なんだなと思っていました。

しかしながら皮をむいてみた時に異常に気付いたのです。玉ねぎの皮をむいている際、じゅるっとした食感に気づき、みてるみと外側の皮が熟して溶けてしまっていたのです。

外皮が溶けたたまねぎ

たまねぎもいくら吊るして保存ができるとはいえ、夏場の暑い時期に長期間保存しておくには適していないようです。

正しいたまねぎの保存法は?

冷蔵庫の野菜室で保存

常温で長期間保存する方法では外側の身が溶けてしまったので、次は新聞紙で包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存することにしました。

まずは初日の状態です。

たまねぎを新聞紙とポリ袋に入れて野菜室で保存1日目

重さは251.2gです。

たまねぎを新聞紙とポリ袋に入れて野菜室で保存1日目の重さは251.2g

2カ月経過した野菜室で保存したたまねぎ

こちらも2カ月経過したものですが、特に見た目に変化は見られません。触ってみてもハリや固さもしっかりとあり、ふかふかした感じもありません。

たまねぎを新聞紙とポリ袋に入れて野菜室で保存2カ月目

並べてみるとこんな感じです。左上は初日の野菜室で保存するたまねぎで右上は1カ月目のもの、左下は6週間目のもので右は2カ月目のものです。並べても特に大きな違いは見られません。

たまねぎを新聞紙とポリ袋に入れて野菜室で保存1日目と1カ月目と6週間目と2カ月目

重さは248.3gで、初日の251.2gからは1.2%減少しています。

たまねぎを新聞紙とポリ袋に入れて野菜室で保存2カ月目の重さは248.3g

こちらも半分にカットしてみましたが、中も特に傷んだ様子も見られません。

野菜室で2カ月間保存したたまねぎをカットした断面

ちなみにネットで吊るして保存したたまねぎと野菜室で保存したたまねぎの2カ月間での変化を並べるとこんな感じです。表面のハリ具合が全然違うのがわかるかと思います。

ネットで吊るして保存したたまねぎと野菜室で保存したたまねぎの2カ月目の違い

さらにカットした断面を並べるとこんな感じです。傷んだものは外側が熟して色が変わっているのがわかるかと思います。

ネットで吊るして保存したたまねぎ断面と野菜室で保存したたまねぎ断面の2カ月目の違い

ちなみにたまねぎの保存方法全般についてはたまねぎの保存方法と保存期間、長持ちのコツでも詳しく解説しています。

夏場以外なら吊るして保存も可能

ちなみに同じ条件で、夏場以外だとどうなるかも検証してみました。こちらは初日こそ26度と高めの気温ですが、その後は18度から22度と涼しい気温での検証となります。

まずは初日の状態です。このようにハリがあり、しっかりとした固さがあります。

たまねぎを涼しい時期に吊るして保存1日目

これが2カ月たつとこうなります。見たところ特に大きな変化は見られません。触ってみてもしっかりとした固さがあります。

たまねぎを涼しい時期に吊るして保存2カ月目

夏場に2カ月間保存したものと比べるとこんな感じです。並べるとハリ具合が全然違うのがわかるかと思います。

たまねぎを夏場と涼しい時期に2カ月間吊るして保存したものを比較

半分にカットしてみても、このように断面はきれいで、外側が色が変わっているというようなこともありません。

たまねぎを涼しい時期に吊るして保存2カ月目のカットした断面

こちらも夏場に2カ月間保存したものと比べるとこんな感じです。外側の熟し具合の違いがよくわかるかと思います。

夏場と涼しい時期に2カ月間吊るして保存したたまねぎの断面を比較

このように高すぎる気温でなければ、吊るして室内で保存しても、長期保存が可能です。

ちなみに涼しい気温でのたまねぎの常温保存についてはたまねぎをネットに入れて吊るして常温保存したら本当に長持ちするのか検証してみた!でも詳しく解説しているので、併せて参考にしてみてください。

今回の失敗談についてはこちらの動画でも取り上げているので、よかったら合わせて参考にしてみてください。

まとめ

今回はたまねぎの保存に失敗して身が溶けてしまった失敗談について取り上げました。たまねぎといえば長期保存が効く野菜として有名ですが、常温で吊るして保存して置く場合は、夏場の気温の高い時期は避けたほうがよさそうです。

夏場に常温で長期保存すると今回のように身が溶けてしまうことがあります。夏場ならたまねぎはポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存するといいです。こうすれば2カ月たっても特に傷みもなく保存することができます。

最終更新日 2022/07/23

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この記事を書いた人

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生活知恵袋の管理人で管理人の名前も生活知恵袋と申します。料理研究家です。2002年より当サイトを運営。野菜を中心に食品に関する見分け方や保存方法などを、実際の検証とともに解説した記事を多数執筆。光熱費や水道代の節約、衣服や住まい、掃除に関する豆知識も紹介。

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